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2014年の世界高配当株式は調整局面もあったものの、年初から8月末までの騰落率は+8.2%と、世界株式の+7.2%を上回っています(ともに米ドルベース)。これは世界的な低金利環境の中、相対的に高い利回りが選好されていることに加え、高配当株式の良好な株価特性が背景にあるためと考えられます。

高配当株式の過去の年間パフォーマンスを見ると、株価上昇時は世界株式と同程度のリターンを獲得した一方、株価下落時には世界株式よりも下落幅が小さい傾向がみられます。この背景には相対的に高い配当収入が、株式市場の下落に対するクッションとなっていることがあると考えられ、株式のような相対的に値動きの大きい資産にとって魅力的な特性です。また、高配当を継続的に行なう企業は、一般に業績が堅調で財務状況が健全な企業とされており、実際、高配当株式のROE(株主資本利益率)や営業利益率といった指標は世界株式を上回っていることから、信用力の高い企業と考えられます。こうしたことなどから、高配当株式は通期でも世界株式の年間パフォーマンスを上回っており、世界株式と同程度のリスクで相対的に高いリターンを獲得してきました。

今後についても世界的な低金利環境は長期化すると見られており、相対的に高い利回りの高配当株式は引き続き選好されるとみられます。また、世界企業のEPS(1株当たり利益)は2015年にかけて約25%の増加が見込まれていることや、潤沢な手元資金を背景に日米欧企業の配当額が過去最高となっていることも、高配当株式にとって支援材料になると考えられます。ウクライナ情勢などの地政学リスクや欧州の景気懸念の高まりなどにより、株式市場が調整局面を迎える可能性もありますが、高配当株式が世界株式に比べて下値抵抗力が強く、良好な株価特性であることを勘案すると、高配当株式は中長期的な資産形成に適した資産であると言えるのではないでしょうか。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)

(2014年9月29日 日興アセットマネジメント作成)

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(日興アセットマネジメント)