不動岡vs獨協埼玉
3安打放った4番齋藤和摩（不動岡）
不動岡と獨協埼玉の一戦。試合は、5回を終えて、両チームともに、0対0の接戦となる。
先にホームを踏んだのは、不動岡。6回表、一死から2番相良が死球で出塁すると、すかさず二盗でチャンスを広げる。続く、3番齋藤卓摩が、中前打を放って一死一、三塁とすると、「苦しい試合展開でしたが、チャンスをつないで自分に回してくれたので、ここで打ちたかった」と、4番齋藤和摩がストレートを捉え、ライトへの犠飛を放って、ついに1点を先制する。
獨協埼玉は、点を取られたすぐあとの6回裏。二死から6番北村がレフトへの安打。さらに、7番岡田がライト前へのヒットでつなぐ。一走の北村は三塁を陥れる好走塁をみせる。しかし、打った岡田は、果敢にセカンドを狙うもタッチアウト。ここまで8安打放ち、再三、チャンスを作る獨協埼玉だったが、2回からマウンドに上がる不動岡・山崎の前にホームが遠い。
一方で、不動岡は、1対0で迎えた8回。1番荻原、2番相良が連続四球で出塁。3番齋藤卓摩のショートゴロで、一死一、三塁とすると、4番齋藤和摩に打席が回る。齋藤和は、7回からマウンドに上がる伊藤のストレートを弾き返して、左中間を割る三塁打を放つ。これで2点を追加した不動岡。さらに、5番小山の強打が相手エラーを誘って、4対0とリードを広げる。
ロングリリーフで好投・山崎（不動岡）
これで勢いに乗った不動岡は、9回には、先頭の9番石田の右前打と四球などから、無死満塁とすると、3番齋藤卓摩が左前適時打を放って、2点を追加。なおも、無死一、二塁と続くチャンスに、4番齋藤和摩の中越二塁打で8点目を挙げる。
大量8点を追う展開となった獨協埼玉は、その裏、先頭の6番北村の中前打などで二死一、二塁と好機を作るも、最後は不動岡・山崎が内野ゴロで打ち取って、無得点に終わる。
試合は、終盤に集中打をみせた不動岡が8対0で、獨協埼玉を下して勝利。秋は2004年以来、10年ぶりのベスト16入りを決めた不動岡。試合後、田高監督は、「打てる力があるチームですが、前半は苦しかったですね。投手陣は先発の武藤がアクシデントで、急きょ、山崎が登板しましたが、打たれながらも抑えてくれました。次の試合でも全員で戦っていきたいと思います」と話した。
その山崎は、この日、獨協埼玉打線に10安打を浴びながらも、無失点に抑える粘りのピッチングをみせた。「2回からの登板でしたが準備は出来ていました。高めに抜けたところを打たれてしまいましたが、ランナーを背負っても、体重を乗せたいつも通りの投球が出来たのが良かったです。次は浦和学院との試合ですが、今日以上にコースを丁寧に投げていきたいです」と意気込みを語った。不動岡の投手陣には、エースの武藤、2番手・山崎。そして、4番を打つ齋藤和摩も3人目の投手として控えている。次戦は、さらに強打線との対戦となるが、攻守ともに全員戦で臨んでいきたい。
(文＝安田未由）
