米アップルの最新スマートフォンiPhone 6が発売され、1次発売国から除外された中国ではiPhone 6の転売価格が跳ね上がり、密輸も急増したが、発売から1周間もたたないうちに転売価格が暴落し、損失を抱える買取業者も現れている。南方都市報が25日付で報じた。(イメージ写真提供:(C)adrianhancu/123RF.COM)

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 米アップルの最新スマートフォン「iPhone 6」が発売され、1次発売国から除外された中国ではiPhone 6の転売価格が跳ね上がり、密輸も急増したが、発売から1週間もたたないうちに転売価格が暴落し、損失を抱える買取業者も現れている。南方都市報が25日付で報じた。

 記事は、香港ではiPhone 6が19日に発売されたことを紹介、中国人バイヤーだけでなく、これまで転売などしたことのなかった中国人や香港人までもが転売による利ざやを狙ってiPhone 6を購入したと伝えた。

 続けて、iPhone 6の発売開始後、「まるで中国国民全員が転売屋の様相を呈した」と形容し、深セン市内の電子機器マーケットである華強北にはiPhone 6の売手と買手が中国全土から集まり、香港から密輸されたiPhone 6の集積地となったと紹介した。

 華強北では密輸されたiPhone 6を買い取る業者がおり、地方都市の携帯電話ショップなどが業者からiPhone 6を購入するという仕組みができているが、9月20日以降からiPhone 6の価格が暴落する現象が起きたという。

 記事は、華強北でのiPhone 6(16Gモデル)の23日における販売価格が発売日時点より4割も下落し、5150元(約9万1000円)となったと紹介。それでも香港での正規価格の5588香港ドル(約7万8200円)より高値ではあるものの、買取業者は1台販売するごとに400元-800元(約7070円-1万4150円)の損失が発生すると伝えた。

 続けて、華強北でiPhone 6の買い取り価格が暴落した理由について、業者の話として、「転売目的のバイヤーが多かったわりにiPhone 6の買い手が少ない」と伝えた。

 さらに、iPhone 6の狂騒ぶりに、これまで携帯電話ビジネスにかかわったことのない中国人までもが利ざや目的でiPhone 6を買い漁ったとする一方、こうした中国人は販売ルートがないため華強北周辺の路上などで叩き売りをしたと紹介。その結果として華強北全体で値崩れを起こし、中間業者にあたる買取業者が損失を抱える事態に至ったと伝えた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:(C)adrianhancu/123RF.COM)