【米国はこう見ている】上原浩治が今季4セーブ目も、その「四球」に全米が騒然!? 「上原も人間だということを思い出した」

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四球は昨年8月3日以来。精密機械のような制球力

 19日のオリオールズ戦で今季4セーブ目をマークした上原浩治投手(39)の”珍事”が話題となっている。田澤純一投手(27)の後を受けて最終回に登板した守護神は、先頭のマット・ウィータースを歩かせた。この1つの四球に、ファンだけでなく記者席も騒然となった。

 上原が四球を与えたのは昨年8月3日のダイヤモンドバックス戦以来。地元紙プロビデンス・ジャーナルは「その瞬間、誰もが上原も人間だということを思い出した」との書き出しで原稿を掲載。精密機械のような制球力を誇る守護神が最後の四球を与えてから、ポストシーズンも含めて41試合、43回2/3イニングも打者を歩かせていなかったという。その間に55三振を奪ってきたことにも触れている。

 昨年の与四球がわずかに「9」だった右腕は、74回1/3で101奪三振を記録。その後、プレーオフでは16奪三振で四球はゼロだった。ジョン・ファレル監督も「(上原の四球は)滅多に起こらないことだ」とこの日の試合後に話したという。

 それだけ珍しい出来事だったが、守護神は心を乱すことなく、冷静に後続のバッターと対峙。J・J・ハーディー、ジョナサン・スクープ、スティーブ・ロンバージーを圧巻の3連続空振り三振に仕留めた。結局は危なげなく2点差を守りきり、今季4セーブ目を挙げている。

 昨季の世界一の立役者は、11日の試合前練習に右肩の張りを訴えて登板回避。いったんチームを離れて14日にボストンで検査を受け、異常がないことを確認して15日にシカゴで再合流。17日のホワイトソックス戦で復帰後初セーブを挙げていた。ここまでは地区最下位に沈むレッドソックスだが、守護神の復活で2年連続の世界一に向けて巻き返しが始まりそうだ。