かにのイラストも可愛い、お手製フリップを持ってPRしてくれた親善大使の谷本さん。“松葉がに”は、都内の新橋にあるアンテナショップでも手に入るそう。親がに、松葉がにともに入荷済みで、ギフト用の松葉がには産地からの直送となる

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いよいよ冬の味覚が楽しめるシーズンがやってきた。冬といえば、カニも旬だが、鳥取県では“松葉がに”が解禁になったばかりとのこと。“松葉がに”という名前は聞いたことがあるけれど……? 詳しく聞いてみよう! ということで「とっとり観光親善大使」の谷本優子さんを取材。谷本さんは自ら作ったというフリップを手に、“松葉がに”、そして鳥取県の魅力について、たっぷりPRしてくれた。

まず“松葉がに”とは?  

「“松葉がに”はズワイガニの雄のことをいいます。あまり知られていませんが、越前がにと同じ品種で、11月6日に解禁され、3月まで食べられます。鳥取県は兵庫県に次ぎ、松葉がにの漁獲量が全国2位で、25%を占めているんです。また、ふだんよく鳥取県民が食べているのは、“親がに”と呼ばれる雌のズワイガニ。親がには、みそ汁などに日常的に入れていますね」

さっそくその、親がにのみそ汁である、かに汁をいただくことに! 濃厚な香りが漂うかに汁は、飲んでみると、本当に深い味わい。やはり、かにのダシが効いていて美味しい! ところで、他におすすめの食べ方はありますか?

「かにをほぐして炊き上げた“かに飯”や、炭火で焼く“焼きがに”も美味しいです。そして醤油ベースの“かにちり”は、シメにかにの雑炊として召し上がっていただけます。また何より一番のおすすめは、地元でしか食べられない、“かにさし”ですね。身がプリプリしていて感動的な美味しさです。ぜひ鳥取におこしいただいて召し上がっていただきたいなと思います」

“かにさし”とは贅沢! 実は、鳥取県では11月23日(土)が“松葉がにの日”に設定され、今年で14年目だそう。この日の周辺は、鳥取県内の水揚げ漁港で特売やイベントが毎年行なわれるとのことで、明日16日(土)には鳥取県内の漁港で『鳥取かにフェスタ2013』や、『大漁感謝祭』といった大きなイベントが開催される。こうしたイベントには地元の人々はもちろん、関西方面から来る人も多く、無料で先着1000名以上に配る“かに汁”が、あっという間になくなるほどの人気ぶりだとか。

「かに以外に、鳥取県にはモサエビという、鳥取県沖でとれるエビがあります。鮮度が落ちるのが早いので出荷出来ず、地元でしか食べられない幻の海老で、甘エビよりも甘くて濃厚な味わいが楽しめます。それから“ハタハタ”も有名ですね。秋田のものとは違い、卵を産んだ後で脂のノリがいいのが鳥取県の“ハタハタ”の特徴です」

幻のモサエビやハタハタも食べてみたい! ちなみに、11月30日(土)、12月1日(日)には築地本願寺前広場で『ハタハタフェスティバル』が行なわれるそう。鳥取と秋田、両県の“ハタハタ”が楽しめる貴重な機会になるとか。さらに羽田空港では、12月15日(日)まで鳥取県の美味しい食材で作った様々なメニューが楽しめる『食のみやこ鳥取県×羽田空港 どんぶりフェア』を開催中。と、鳥取県の食を楽しめるイベントが盛りだくさんだ。

ところで鳥取といえば、やはり思い浮かぶのは鳥取砂丘。昔行ったことがあり、他にはなかなかない場所だったので、とても思い出深い。

「冬は雪化粧で真っ白な鳥取砂丘を見ることができますし、近くにある『砂の美術館』では通常の彫刻展示に加え、現在は音と光を交えた幻想的なショーを開催しています。『砂の美術館』にある作品は、一年間で壊して新しいものを作りますので、一年後には新しいものを見ていただけますし、砂は同じ作品が二度と作れないところも魅力のひとつだと思います。また、大山という中国地方で一番高い山ではウィンタースポーツを楽しんでいただけますし、鳥取県は温泉王国でもあり、ラジウム温泉や湖上温泉など様々に楽しめます」

なるほど。たしかに食だけでなく、見どころも多い。

「12月20日(金)から成田空港から米子空港まで、スカイマークの直行便が就航予定です。また便利になると思いますので、ぜひたくさんの方に鳥取におこしいただけたらと思っています。特に“松葉がに”が食べられる3月までがおすすめです!」

谷本さんの言うように、直行便が増えるとぐっと訪れやすくなるはず。個人的には水木しげるロードにも行ってみたいし、鳥取砂丘もまた見たいし。温泉で癒されて旅館で“松葉がに”を食べて……。そんな完璧なコース、いつかぜひ実現させたい!
(田辺 香)