パリ郊外サンドニにあるスタジアム「スタッド・ド・フランス」

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来年はソチ五輪にサッカーワールドカップ・ブラジル大会と、大規模なスポーツ・イベントが目白押しだ。国内も2020年の東京五輪へ向けて熱を帯びつつある。数あるスポーツのうち日本人はどの種目を好んで行うのか。野球? サッカー? じつは意外なスポーツが人気だった。

総務省の2011年『社会生活基本調査』によれば、「ウォーキング・軽い体操」が1位だった。2位以下は「ボウリング」「水泳」「器具を使ったトレーニング」「ジョギング・マラソン」「登山・ハイキング」「サイクリング」「ゴルフ」「釣り」と続き、10位に「野球」、11位に「サッカー」が登場する。

海外はどうだろうか。筆者が住んでいるフランスを調べてみた。仏青少年・スポーツ省による2010年の統計によれば、1位は「サッカー」で2位の「テニス」3位の「乗馬」に次いで4位に「柔道」が、その後は「体育・自主的な体操」「バスケットボール」「ゴルフ」「ハンドボール」「ラグビー」「ペタンク」で上位10種目になる。

日本は「ボウリング」、フランスは「乗馬」「柔道」「ペタンク」が10位以内に入っているのが、その国らしさを表していて興味深い。

日本国内でも、例えば静岡県はサッカーといったように、地域でスポーツ文化は変わる。フランスの場合でも南西部地方はラグビー、ブルターニュ地方はサッカー、アルプスやピレネー地方はスキーと言われる。市町村単位ではどのようなスポーツが盛んなのだろうか。

仏ウェブマガジン・スレートによれば、特にサッカーに熱心なブルターニュでも、プルダルメゾーは人口の7%が仏サッカー協会に登録しているという。また西部にあるショレ(メーヌ・エ・ロワール県)、中央部のロアンヌ(ロワール県)、南西部のポー(ピレネー・アトランティック県)はバスケットボールが盛んだそうだ。フランスの市町村全体で見ると、その62%はサッカーがもっともメジャーなスポーツだった。

では国全体で見ると、日仏のサッカー人口はどれくらいなのか。国際サッカー連盟(FIFA)によれば、日本の競技者人口は480万人で全体の12位になる。これはフランスの約419万人、サッカーの発祥国イングランドの約416万人より多い。もっともサッカー多くのサッカー人口を擁するのは中国で2616万人、そして米国2447万人、インド2059万人、ドイツ1630万人、ブラジル1320万人の順で上位5ヵ国が並ぶ。サッカー人口の多さが常に代表チームの強さと結びついているとは言えないようだ。
(加藤亨延)