バネ工場による起死回生！ バネだけで組み立てるアート
まずは、画像をご覧いただきましょうかね。なんか、凄くないですか？ これ全部、全身が、バネなんです！ 「ウチの社長の村井はレゴブロックが好きで、よくレゴのドラえもんを作って子供たちを喜ばせていたんです」（同社・担当者）
「かねてより『自社製品を開発したい！』という思いが弊社にはあったのですが、バネ単体での商品化ってなかなか難しいんです……」（担当者）
しかし、村井社長はふと思い立った。自身の趣味と同社の業務を結びつければ、万事解決じゃないのか。「レゴのようにバネで色々と作れないだろうか？」という発想から、めでたくこの『SpLink』に行き着いたわけだ。
しかし、開発時には様々な苦労があった模様。
「『SpLink』はジョイントパーツを用いて繋ぎ合わせていくんですが、“カチッ”となるまで力を入れると、手が痛くなるんですよね（笑）。何せ、バネですから……」（担当者）
そこで、バネを柔らかく調整した。しかし柔らかすぎると、作品がクタッとしてしまった……。
「丁度良いバネの太さに行き着くまで、試作品を何通りも作りました（笑）」（担当者）
また、ジョイントパーツの締り具合にも苦心。線の太さや曲がる角度にも試行錯誤を重ねている。なるほど、固くなり過ぎると今度は抜けなくなるしね……。
そんなこんなで形となった『SpLink』の第一弾は、8〜9月頃の発売が予定されているとのこと。まずは“ネコ”や“カエル”など、3種類の製作キット（税込み4,500円を予定）をリリースするそうだ。
「ただ、発想次第でどんなものでも作れるんです。まずは組み立て方が簡単な“ネコ”や“カエル”を発売しますが、今回の部品を使って他のものを形にすることもできますよ」（担当者）
後々はバネをバケツサイズで販売するので、自己流のアートに存分に取り組んでもらいたい。そんな風に、同社は願っているらしい。
「最終的には、ご自身が作った作品を当社のサイトで販売していただきたいと考えております」（担当者）
ここで引き合いに出されるのは、村井社長がお好きだというレゴの世界。レゴにも惚れ惚れするような素晴らしい作品は数多いが、売買というシステムはないという。村井社長自身、「買いたくても買えない」と砂を噛む思いを何度も味わっているそうなのだ。しかし“バネアート”では、そんなしがらみを払拭。作品売買が可能となるよう、既に同社は奔走しているという。
そんな『SpLink』の、主なターゲット層について。
「バネを口に入れてしまうと危険なので、対象としては小学校高学年〜ご高齢の方までを想定しております」（担当者）
例えば、自由な発送を育む学校教材として。もしくは頭と指先を用いた、ご老人向けの頭の体操として。活用法は、幅広い。
これ、琴線に触れますよねぇ。こういうの、男の子は絶対大好き。もちろん、女子だって。部屋にオブジェとして飾ってあったら、超絶イケてます。
（寺西ジャジューカ）
