ブルーライトを大幅にカットするモニター
LEDバックライト採用のPC用液晶モニター『FlexScan S1923-H』（EIZO）。周囲の明るさを検知して画面の明るさを自動調整する「Auto EcoView」機能とその併用で画面から発生するブルーライトを大幅にカットできる「Paperモード」、そして暗所でもまぶし過ぎない低輝度まで調整する「EyeCareモード」などを搭載。ほかに、一定時間ごとに休憩メッセージを伝える「EyeCare Reminder」機能を備えた専用ソフト「ScreenManager Pro for LCD（DDC/CI）」で適正な休憩を促し、長時間の連続したVDT作業による疲労感と作業能率の低下を予防する。このようにユーザーの疲れ目軽減にさまざまな配慮をしている。
「当社で計測した結果、LEDバックライトに含まれるエネルギー量はCCFL（蛍光管）のそれとほぼ同等です」
「ブルーライトは可視光線に含まれるため、疲れ目に影響があるとは一概に言い切れませんが、有害であるUVA（紫外線A波）に近い波長であることから、目への負担が大きいとも考えられます」
では、「Auto EcoView」と紙の見え方に近い色味とコントラストに調整できる「Paperモード」によって、どうしてブルーライトの大幅なカットが実現できるのか。
「モニター画面の明るさ、および色温度を調整することにより、ブルーライトが大幅にカットされるからです」
なるほど、これらの要素がブルーライトの発生に影響していたわけだ。
最後に、同モードにした場合、疲れ目などはどのくらい軽減されるのか。
「Paperモードにした場合の疲れ目軽減度合いは計測はしていないので、Auto EcoView機能を使った場合の効果は、目の疲れを感じた割合が40％から10％に下がっています。また、疲労度についても、機能オンの方が楽に感じるという結果が出ています（北里大学医療衛生学部との共同実験）」
なお、EIZOの疲れ目の原因についての見解は以下の通り。
「巷ではブルーライトが目の疲れの元凶のように扱われているようですが、当社としてはパソコン画面の疲れ目の原因は、画面のチラツキや明るさなども含めた複合的なものであると考えています。ブルーライトをカットすればそれですべてOKとは考えていません」
パソコン使用による疲れ目は、いろいろな原因が複合しているということ。最近よく見かけるブルーライトをカットするメガネをかければいいと言うものでもないわけだ。さてさて、それを解決するのは簡単ではないようだ。
（羽石竜示）
