右手には三本爪、左手にはドリル！ 子供が操縦するためのロボットが開発された
1973年に放送されたこの作品内、突如として登場するロボットは人間に全く歓迎されないのです。それどころか「なんだ、お前は！」と、排他的な振る舞いを受けるくらいでありまして。
元々は、畜産関係向けの機械を主に製作していた同社。それが、なぜにこのような大胆な開発まで手掛けるようになった？
「かねてより社員教育の一環で、1人で製品をゼロから手掛けさせておりまして、結果的にロボットや乗り物を多く製作するようになりました」（同社・担当者）
事の始まりは、『LANDWALKER（ランドウォーカー）』なるメカスーツの開発だった。両腕にはエアー砲が搭載されており、右手にはバルカンタイプ、左手にはショットガンタイプが仕込まれている。もちろん四つのペダルによる足操縦により、前後左右に動くことも可能。
そして、今回の『KID’S WALKER CYCLOPS』。これは、子供用みたいです。
「ロボットの腕は上下左右に動かせます。操縦桿とロボットの腕が同期しており、 操縦者側の動きをロボットの腕が再現しております。グリップの部分を内側もしくは外側にねじると手先を動かすことができます。ドリル側は回転と停止、手側は開閉をそれぞれコントロールできます」（担当者）
右手には手の開閉で物を掴める三本爪が、左手にはドリルが施されている。
それだけではない。動きに関しても、多岐に渡った動作が可能である。
「移動に関しましては足元にシーソー型のペダルが2つあり、左右の足の前後方向 をコントロールします。左右のペダルのうち両方前を踏むと前進、両方後ろを踏むと後進、左を前、右を後ろに踏むと時計回りに旋回……といった動きが可能になります」（担当者）
それにしても、凄い。こういうものを作れてしまう時代が、既にやって来ていたという事実が。
「主に畜産関係で使っていただいている当社開発の機械、そして今回のようなロボット。両者、一般の方からすれば全く違ったもの見えるかもしれません。しかし、実のところは目的が違うだけ。ハードウェアとソフトウェアの開発プロセスは同じですので、どちらもロボットととらえる事ができます。自動車工場などで見受ける、腕だけの加工機械も産業用ロボットと言います」（担当者）
そうだったんですか！ 以前より、ロボットはスッと人間社会に溶け込んでいたのだな。
では一般がイメージする、二本足で立って、歩いて、腕が動いて……みたいなロボットを“アミューズメントロボット”と呼ぼう。同社が開発したそれらは既に把握しきれない複数台に達しているらしく、我々もレンタルといった手段で接することができるという。
「各種イベントや撮影等に貸し出すことが多く、また『KID'S WALKER』等は住宅展示場様といった場でも多くご利用頂いております」（担当者）
条件次第では購入も可能のようで、気になる人は同社に問い合わせてみるのも手だ。まぁ、かなりの高額になるのは明らかですけどね……。
とりあえず、ロボットに興味をお持ちの方は同社ホームページに訪れてみてください。かなり斬新な“アミューズメントロボット”たちが満載です。
個人的には、遊具として活躍する『対戦型ボクシングマシーン』が目に付きましたかね。
（寺西ジャジューカ）
