マスターズの舞台で会心のゴルフを見せた石川、気持ちを新たに米ツアー中盤の戦いに入っていく(Photo by Harry HowGetty Images)

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<マスターズ 最終日◇14日◇オーガスタ・ナショナルゴルフクラブ(7,435ヤード・パー72)>
 米国男子メジャー「マスターズ」の最終日。石川遼が7バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの“68”で回り、トータル4オーバー38位タイに順位を上げてフィニッシュした。石川がマスターズで60台を出すのは今回が初めて。7バーディも過去最多となる会心のゴルフだった。
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 「今日は今シーズンで一番いいゴルフだった。いつもイメージしているのはこういうゴルフ」。1番ではセカンドをグリーンの右に外しながらチップインバーディ。両手を挙げてガッツポーズを繰り出すと、パーを並べて迎えた9番では150ヤードのセカンドを2メートルにつけてバーディ。続く10番も180ヤードを2メートルにつけて連続バーディとした。
 猛スパートを見せたのはアーメンコーナーの出口から。12番では池ポチャでダブルボギーとしたものの、「3つ4つのボギーは気にしないで、バーディの数で上回るゴルフをしたかった」とすぐさま切り替えた。13番では2オンに成功してバーディを奪うと、14番、15番と立て続けにバーディ。上位陣がまだスタートしていなかったこともあるが、コースに点在するリーダーズボードにはスコアを伸ばすISHIKAWAの文字が踊った。17番はボギーとしたものの、最終18番はピン奥4メートルからバーディパットをねじ込みガッツポーズ。18番グリーンで相棒のサイモン・クラークとガッチリ握手をかわした。
 マスターズ最終日のピンポジションはバーディが出やすく設定されていることや、プレッシャーのかからない下位からのスタートだったことなど様々な要因はあるが、“68”はまぎれもなくマスターズ自己最高スコア。「スイングは変えていないし、気持ち以外にない。どれだけ信じて打てているかということ。18番もセカンドはずっと8番を持っていたけど、7番で行こうと変えたときにそれをどこまで信じられるかだと思う」。今季はここまで苦しいゴルフを続いたが、石川はどんなに苦境でもブレることなく自分のゴルフとスイングを信じ続けてきた。その積み重ねがこの大舞台の最終日に好スコアとなって結実した。
 大会前には3度目の特別招待であることから冷たい視線を投げかけられたが、最後の最後で特別招待に応えるゴルフができた。だが、PGAツアーメンバーとなった今、次の特別招待はなく、来年この舞台に帰ってくるためには今後の戦いでより結果が求められることとなる。「ここにもう一度もどってくるのは目指したいライン。マスターズでの優勝争いまでイメージしてまた1年頑張りたい」。これからのシーズン中盤へ向けて、そして来年のマスターズへ向けて。思いを新たにしてマグノリアレーンをくぐり、コースをあとにした。
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