食べる前に撮影必至!?の「狸うどん」(840円)は
どんぶりも信楽焼のたぬき仕様!!
どんぶりのみの販売もあり、おみやげにもウケそう

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よく居酒屋の入り口などに置いてある菅笠(スゲガサ)をかぶり、とっくりを手に持った信楽焼のたぬき。改めて見ると愛嬌があって、意外に可愛い。ていうか、ああいう雰囲気のおじさんって、けっこういますよね……。最近はゴルフをしているたぬきや、カラオケを歌っているたぬきなど、いろんなバリエーションが作られているようだ。

ちなみに、「たぬき=他を抜く」という意味合いから商売繁盛の縁起ものとして置いてあるらしいけど(招き猫のようなもの?)、滋賀県の信楽町にはなんと、店頭どころかお店そのものがたぬきになっているうどん屋さんがあるという。

その名も「狸家分福」なる店名で、遠くから見ると巨大たぬきがドテーッと寝そべっているように見える。衝撃を受けつつ、お腹の中に入っていくと、名物「狸うどん」のどんぶりも信楽焼の重厚感あふれるたぬき仕様!! いやー、可愛い。このどんぶりのみの販売もしており、お値段は3千円弱というところ。ニカッと微笑む表情が絶妙で、こりゃたぬき好きでなくとも欲しくなっちゃいますよね。


なお、「たぬきうどん&たぬきそば」は関東と関西でまったく認識が違うものだと諸説あるけれど、「狸家分福」の「たぬきうどん」は天かす、お揚げ、温泉卵、ネギなどいろいろなものが入ったぶっかけタイプ。麺は自家製で、もっちりしているので食べごたえあり。ほか、近江しゃもを使った地鶏の親子丼などもこのどんぶりで出てくる。

お店の方にお話を伺ってみたところ、「狸家分福」がオープンしたのは1987年頃で、最初は信楽焼の陶器を販売するお店としてスタートしたのだそう。しかし、店構えはオープン当時からすでにたぬきだったそうで、「FOCUS」といった写真週刊誌に掲載されて話題になったことも。30年近くのあいだに2度ほどリニューアルし、うどん屋をはじめたのは15年ほど前からだそうだ。

「店構えのたぬきは建築法の関係から残念ながら陶製ではなく、樹脂製なのですが、信楽の里でいちばん大きなたぬき、ということで親しんでいただいています。なにしろ目立つので、たとえばツーリング仲間の待ち合わせ場所として、『じゃあ、たぬきのうどん屋でね!』みたいに立ち寄っていただくことも多いんですよ」とのことだった。

信楽の里では、他にも電話ボックスまでもがたぬきだったりして、もうたぬきが他人とは思えなくなってしまいそう……。最近、乙女のあいだで「こけし」が静かなブームを呼んでいるけれど、信楽たぬきだって可愛さでは負けてませんよね? 皆さんもおいしいうどんを味わいつつ、日本の愛すべき伝統工芸品、信楽たぬきを今こそ見直してみてはいかがでしょう?(まめこ)


http://www.bunpuku-tonchinkan.com/bunpuku.htm