iPhone使う台湾人は大ばか者？ 裕隆会長、暴言で謝罪

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（台北 9日 中央社）台湾の自動車メーカー「裕隆汽車」の厳凱泰会長（写真）は7日夜、新北市新店で開いた社内忘年会の席上「台湾人なら（台湾スマホメーカー・hTCの新機種）バタフライを！（米アップル社の）iPhoneを使うのは大ばか者！」などと発言、一夜明けた8日、広報を通し謝罪した。

裕隆は1986年に、初めて台湾独自の自動車開発に成功、現在は自社ブランドLUXGEN（ラクスジェン）シリーズのミニバンやセダンを台湾や中国大陸を中心に展開している。ただ台湾でのシェアは低く、日産やオペルなど海外メーカーの代理業務が主力。

台湾企業の2代目として自社ブランドを確立させた厳会長は、世界に通用する台湾ブランドをつくり出したhTCの女性トップ、王雪紅会長に強く共鳴しているとされ、7日の忘年会ではくじ引きの目玉に日本でも人気のバタフライ8台を用意。

ふらつく足取りで舞台に上がった厳氏は、十数回に渡り「バタフライ」を連呼、「台湾人ならバタフライ」「アップルや（韓国の）サムスンを使っている者は今すぐ退場」「ゴミ箱を用意するからここで捨てるように」など爆弾発言を続けた。

この様子が報道され、「何を使うかは個人の自由」「もっとよい製品をつくってから言って」など批判が殺到。hTC幹部は「支持に感謝」とコメントしたが、iPhoneの製造を担っている台湾の鴻海（ホンハイ）精密工業は「反応は差し控える」と沈黙した。

裕隆の広報は8日、「台湾製品を勧めようとした酒の席でのジョークがメディアに捻じ曲げられた、会長は後悔している」と表明。特定の対象を非難したり主張を押し付ける意図はなく、hTCとも鴻海とも協力関係にあるとして、「不適切な点があったならば非常に申し訳ない、これ以上不要な攻撃はやめて」と強調している。