違法ダウンロード刑罰化の次は通信の秘密に踏み込む音楽権利団体
とうとう違法ダウンロードの刑罰化が決まってしまった改正著作権法。「音楽著作権管理団体やレコード会社といった音楽ビジネスを行っている側にとっては、売り上げ云々より、違法ダウンロードしている奴らが野放しになっていることが我慢できなかったんだと思う。気持ちはわかるなあ……」と個人で演奏活動と自費制作のCDを売っている知人が感想を述べていた。今後の問題点は、施行される10月1日以降にならないと見えてこないだろう。ただ、今回の改正が決まった結果、注目を集めたのがJASRACを始めとした音楽権利者6団体2社が新たな違法音楽配信対策を推進するというリリースである。

6月4日にJASRACより「音楽権利者6団体2社が新たな違法音楽配信対策を推進」というタイトルでリリースが出ているが、おそらく、改正著作権法が可決されることを見越しての発表だったのだろう。これによると、

?携帯向けの無料レンタル掲示板サービス事業者等、特定のプロバイダのサービス上で違法音楽配信が顕著であること

?一部の無料レンタル掲示板サービス事業者は、自社のサービス上の違法行為の氾濫に危機感を募らせていること

上記の2点によって一般社団法人「著作権情報集中処理機構(CDC)」が運用中の正規音楽配信の利用楽曲報告データ処理のためのDBとシステム「Fluzo」を活用し、違法音楽ファイルを特定するモジュールを開発したのだという。

このシステム「Fluzo-S」(音楽情報特定支援システム)を前述の携帯向けの無料レンタル掲示板サービス事業者等、特定のプロバイダのサービス上で走らせれば、違法ファイルを一網打尽に特定し、なおかつ削除することができるそうだ。

音楽権利者がネットを検索して違法なファイルがあるかどうかのチェックをする必要がなくなり、かつプロバイダ側も膨大なユーザーデータの中にある違法ファイルをピックアップして削除する手間が省ける一石二鳥のシステムであると。このシステムの導入の推進・拡大が違法音楽配信根絶に向けた大きな前進になるものと期待されるとしている。

こうしたシステムを導入するようにプロバイダに積極的に働き掛ける(つまり圧力をかけていく)こと、そしてあわせて、今後も音楽権利者6団体2社は、個人ユーザの違法ダウンロード阻止に向けた啓蒙啓発活動にも取り組んで行くことを明言してリリースは終わっている。

なお、音楽権利者6団体2社とは以下

・日本レコード協会(RIAJ)
・日本芸能実演家団体協議会