『街の人気写真店 ポパイカメラが教える トイカメラのレッスン』ポパイカメラ 監修/河出書房新社

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一部のカメラ好きの間で人気だったトイカメラだが、最近は色々な場所で見かけるようになった。おしゃれ女子(と男子)の心にビビッときているのだろう。だって外見も写りも可愛いのだもの。

「写りの悪いおもちゃカメラなんて……」と思う人もいるかもしれない。だが、トイカメラの魅力はそこにあるのだ。思うように撮れないもどかしさと、予想外の写真が撮れた時の驚き。すぐには確認できないドキドキ感。そしてどこかノスタルジックな独特の写り。

そんなトイカメラの魅力に触れたいあなたにおすすめのガイドブックが『街の人気写真店 ポパイカメラが教える トイカメラのレッスン』だ。本書は人気の4機種をメインに、カメラの使い方から写真の楽しみ方までをレクチャーしてくれる、初心者にうってつけのガイドブックになっている。

何故ポパイカメラなのか?
ポパイカメラは昭和11年創業の老舗の写真店。毎日多くの人が訪れる人気のお店だ。
「カメラの使い方の相談を受けたり、フィルムやカメラの使い方を写真つきで丁寧に説明していたり、使い方を解説するワークショップを開いたり、お客さんとの距離が近い街の写真店だからこそ、本当に教えてほしい点に気づき解説いただけるのではと、監修をお願いしました」
こんなに楽しいガイドブックになったのは普段のお客さんとの距離感が伝わってくるからなのかもしれない。掲載されている写真も本当に楽しそうなものばかりだ。

また、フィルムカメラは現像が必要だが、現像にいろいろなやり方があるなんて知っていただろうか? ハイキーに仕上げるとやわらかくかわいい写真に、青みをつよくして空の青さを強調したり。現像によって写真の表情は変わってくる。本書には現像の注文の仕方までレクチャーされているのだ。これは写真店が監修した本書ならではの魅力だ。

自身もカメラ好きで取材にも同行していたという編集の齋藤さんに、オススメのスポットなどを聞いてみた。
「カラフルなものが多いと、仕上がりの写真がにぎやかになりモチベーションもあがるので、遊園地や、レトロかわいい乗り物がある公園が定番です。とにかく一人よりもみんなでわいわい遊びながら撮るのがいちばん楽しめます。どんな風にとれたんだろう? と気になりながら仕上がりを待つドキドキ感を味わってください」

すぐに結果がわからないからこその、トイカメラののんびりとした楽しさを是非味わって欲しい。
(会田芽穂/boox)