帯をサスペンダーに。

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子供の頃から、ジーンズばかり穿いている。あまり、チノパンとかカーゴパンツは穿かない。いっつも、ジーパン。
時に変化球を見せる場合も、あくまでジーンズの範疇の内に収めている。カラージーンズだったり、ブッシュパンツだったり。自ずと、クローゼットには数えきれないくらいのジーンズが。満足しています。

そして、新たなジーンズの情報を入手! 東広島市西条町在住のカメラマン・古田久弥(ひさみつ)さんが製作した『KURA HANPU PANTS』は、通称“酒蔵ジーンズ”と呼ばれているそうだ。

何か、酒蔵の要素が盛り込まれているのだろうか? 例えば“ペンキ跡がついたジーンズ”みたいに、所々に酒粕が施されていたり……。
「昔ながらの酒屋前掛けの帯をサスペンダーに使用しております。ウエストの負担を少なくしたワークウエアとして考案しました。酒蔵前掛けの帯は本来、肉体労働者の腰を守るという役目もあったようです」(古田さん)

酒蔵前掛けの帯といえば、通常はオレンジ×黒×白といった色使いが主。しかし、今回のジーンズでは黒の染め粉で手染めをして、ダークで洗いざらしたような風合いをあえて出している。伝統の前掛け帯で“和”を意識しつつ、黒染めすることでブラウン×グレーのヨーロピアンなテイストも加味したのだ。
「酒蔵で働く方をヒントに、ワークシャツと合わせたり、ツイードやニットと合わせてクラシックに重ね着ができるよう工夫しました」(古田さん)

そんなこのジーンズは、2010年5月に試作品が一部先行販売されている。古田さんの友人たちで結成されたバンド「ペトロールズ」が酒蔵でライブイベントを開催し、その際のスタッフのユニフォームとして製作されたのが始まりだった。
「東広島市西条町は日本三大酒処の一つです」(古田さん)

当日は、来場者から“酒蔵ジーンズ”の本格的な商品化を求める声が多く寄せられ、同バンドのメンバーが参加した今年9月11日のイベント「酒蔵革命」より正式販売がスタート。
「販売については、色々な方法を考えております。可能性としてはウェブやイベントのブース販売から着手していけたらと思っております」(古田さん)
価格は、税込みで16,800円。

それにしても、カメラマンである古田さんが、なぜジーンズの製作を?
「直感的な閃きです。あとは私自身アパレルが好きで、自分自身が欲しいと思ったからです!」(古田さん)
こういう理由は、信用できる。物づくりのきっかけとして、至極正しい。

日本三大酒処の一つ、西条町の町おこしとしても有効な“ご当地ジーンズ”の誕生だ。
(寺西ジャジューカ)

※問い合わせは、有限会社スタジオクルールの『KURA HANPU PANTS』(蔵帆布パンツ)係へ
住所:広島市中区富士見町8-26 エスティーム富士見町2F
TEL:082-545-5071
Email:couleur@r2.dion.ne.jp
同社のショッピングサイト(http://st-couleur.com)にて販売予定