間取りが幸せを呼び込むこともあれば、遠ざける場合だってある。

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正直に告白すると……。というか隠すようなことではないのだけど、私の自宅は1Kです。ハッキリ言って「家では、メシ食って寝るだけだから」と、自室に関してあまりにも無頓着な自分だったわけで。
でも、次回の住まいはどうしようかな? 実は、私の考えを改めさせるに十分な興味深いアンケートが実施されていたんです。高性能デザイナーズ注文住宅「R+house(アールプラスハウス)」のネットワークを全国展開する「ハイアス・アンド・カンパニー株式会社」が行ったのは、題して「間取りに関する意識調査」(7月22日〜24日実施。有効回答数2381件)。

ここで明らかになったアンケート結果が、私の意識に大きな一石を投じている。何しろ、質問があまりにもどストレートで……。
まず「あなたが現在お住まいの間取りをお教え下さい」と聞いたうえで、いきなりこのクエスチョンである。「あなたは今、幸せですか?」

結果、4LDKに住んでいる人の86.0%が「幸せ」と回答。彼らが、幸せな間取りの第1位! 続いての2位は2LDK(84.1%)で、3位は3LDK(83.3%)という、幸せの3連弾。
一方、2DKに住んでいる人の48.9パーセントが「幸せではない」と回答。逆の意味で、第1位だ。「幸せではない」の第2位には1K(44.6%)がランクインし、3位は3DK(31.3%)という結果に。

ここで、ある傾向に気づく。部屋数が多ければ多いほど、「幸せ」というわけではないようだ。それよりも、間取りにリビングとダイニングがある方が大事。誰かと一緒にくつろいだり食事したりする空間が無いと、幸せを感じにくいのかもしれない。たとえ、部屋数があったとしても……。

そこで、もうチョット突っ込んで行きたい。既婚者と未婚者に分けての「幸せですか」集計もまとめられている。参考にするなら、コッチか?
まずは、幸せであってほしい“既婚部門”。こちらで「幸せ」と回答した人の1位は、1LDK! そして4K(2位)、4LDK(3位)と続いていく。逆に「幸せではない」と答えた既婚者の第1位は、1R。続いての2位は1Kで、3位は2Kだった。
明らかだ。既婚者にとっては、やはり部屋数の少なさが「幸せ」を遠ざけている模様。

そして、気になる“未婚部門”。こちらは、幸せな間取りの第1位に輝いたのが2LDK! そして2位には3LDKがランクインし、3位が1Rとなった。はは〜、そうなりましたか。
では、不幸な人の間取りは? 1位は4Kです。続いての2位は2Kで、3位は3K……。これは参考にするしかないでしょう!

そんな、今回の意識調査。他の設問も、面白いヤツが目白押しで。特に興味深かったのは「間取りが原因で、夫婦ゲンカをしたことがあるか?」というクエスチョン。
この質問に対し「(ケンカをしたことが)ある」と回答したのは、既婚者全体の13.2%。原因として挙げられたのは「狭さ」や「トイレ関連(取り合い、におい等)」、「音関連(生活時間が異なるため気になる生活音、いびき、趣味の楽器等)」といった定番の回答たちである。
加えて最も多かった理由は、ズバリ「収納不足」。夫の所有物が共有スペース等に溢れかえっていることを不満に思う奥さんは多く、「夫のガラクタが部屋に入りきらない!」とケンカが始まってしまうようだ。耳が痛い……。

だが、ここでヘコんではいけない。そんな時に、この設問はありがたかった。「パートナー(夫、妻)を愛していますか?」と確認しつつ、こんな質問が投げかけられているのだ。「自分専用の部屋をお持ちですか?」
参考にしていただきたい。自分の部屋がある中で「愛している」と回答した人は86.3%。一方、自分の部屋が無い人のうち「愛している」と答えた人は92.5%。
結果は僅差だけど、一目瞭然! 自分専用の部屋にこもらず一緒にいる時間を持つことが、夫婦にとっては大事なのだった。それがパートナーへの愛情を保つ、確固たる要因。もしくはパートナーを愛しているからこそ、自分の部屋が無くても平気なのかもしれない。

このアンケートで、私は「頭の良い子は、リビングで勉強する」というデータを思い出した。間取りは、人間のあらゆることに影響を及ぼしている。そうとわかれば、間取りに無頓着ではいられないでしょう! 悔い改めます。
(寺西ジャジューカ)