“みどりむしハンバーガー”を食べてきた
以前、コネタで“ミドリムシ入りラーメン”や“ミドリムシ入りソフトクリーム”といったメニューを紹介したことがある。意外や意外、それぞれ非常に美味しかった。
……確認したいのだが、皆さんは「ミドリムシ」をご存知だろうか? ご説明させていただきたい。虫じゃない。「ムシ」と言いつつも、正体は藻類の一種。2005年に株式会社ユーグレナが食用の屋外大量培養に成功しており、それ以来、ミドリムシは緑色の粉末となって、世間の様々な食品に活用されてきている。
例を挙げると、クッキー、黒糖、ちんすこう、フレッシュジュース……。どれも“ミドリムシ食品”として、実際に市販されているものだ。
じゃあ、どうしてそんなにミドリムシを食べたがるのか……? 理由は単純に、体に良いから。
ミドリムシにはビタミン類や必須アミノなど59種類の栄養素が備わっており、理論上では「ミドリムシだけでヒトが生きていくのに必要な栄養素をまかなえる」とまで言われている逸品なのである。
そんな話題のミドリムシが、新たな形となって我々の前に現れた。東京都世田谷区の飲食店「アゲマキ」が8月8日より提供しているのは、その名も『みどりむしハンバーガー』(1,500円)。
ハンバーガーは、大好物だ。でも、大丈夫か? あの緑色の粉末の味、ちょっとクセがあるだけに……。どんな味かというと、青っぽいというか海藻の風味というか。そんなミドリムシを使用して、美味しいハンバーガーが出来上がるのか。私には懸念があった。
ただ、料理というのは“論より証拠”。四の五の言わずに、オーダーしてみました。 ……すっごい、ボリューム! バンズからお肉がハミ出しちゃってるし、そのバンズ自体もデカい。美味しそうじゃないか。
ところで、どこにミドリムシが使われているんだろう?
「ハンバーガーのバンズと、ポテトにかかっている塩、そしてレタスにかけたドレッシングにミドリムシが含まれております」(同店・担当者)
そんなにも! どうりで、バンズを裏返すと緑色になっている。それでは『みどりむしハンバーガー』をいただいてみましょう。……ムチャクチャ美味い。というか、ミドリムシの雰囲気というか名残りが全く感じられないのだが。分厚い牛肉と、どデカいベーコン。大きなトマトにたっぷりのレタス。美味しそうでしょう? 食べてみたって、そういうハンバーガーにしか思えなかったのです。ミドリムシは何処へ?
一方、ポテトには微かに海の香りが漂う。普通の塩ではないのだが、これがスゴく美味しい。無理して例えると、海で泳いで上がってから食べる上等なポテトというか。
レタスに関していうと、もっとわかりやすい。このドレッシングは、完全に海の香り。非常に絶妙で、ミドリムシの存在がプラスに作用された好例だと思う。何となく、夏に食べていただきたい一品。そういえば、ドレッシングの所々にもグリーンの色味が見えるのだが、これが例のアレだな?
そんな実体験を踏まえて、同店の池田シェフに伺ってみました。伺いたいのは「どうやって、あの独特のミドリムシ風味を消してみせたのか?」ということ。だって、普通に美味しかったんだもの。
「イタリアに『ゼッポリーネ』という岩海苔入りのパンがあるんですね。それをヒントに作りました。バンズに1グラムのミドリムシを入れているんですが、パンを作る際に他の粉と一緒にすると、香りが何となく収まることがわかったんです」
また、味の濃い物とミドリムシの風味の相性が良いことも判明。そこでマスタード、白ワイン、チーズが入ったマヨネーズソースを用いて、完全にミドリムシ風味を払拭した。
「味の濃い物を重ねると、ジャンキーな方向に行くというイメージがありますよね。だから、ハンバーガーとしては理に適っているのかなと思います」(池田シェフ)
そして、付け合わせのポテトにはバジルの粉を効かしており、ドレッシングにはジェノベーゼを入れている。
「チーズや卵と、ミドリムシの相性が良いこともわかりました」(池田シェフ)
イタリアンの調理法をベースに、ミドリムシの風味を“活かす”方法だ。
ところで、お客さんの反響はどんな感じなのだろう? ミドリムシ初体験の方も多いだろうに。
「ミドリムシと聞いただけでビックリされるお客様も多いのですが、食べれば普通のハンバーガーとして全員の方が満足されます!」(池田シェフ)
割合としては、6:4で女性のオーダーの方が多いとのこと。
そんな『みどりむしハンバーガー』の価格は1,500円。ランチ時間(予約すれば夜も可)のみ提供されており、一日10食限定!
このハンバーガー、なんとミドリムシが約10億匹入っているそうなんです!!
(寺西ジャジューカ)
……確認したいのだが、皆さんは「ミドリムシ」をご存知だろうか? ご説明させていただきたい。虫じゃない。「ムシ」と言いつつも、正体は藻類の一種。2005年に株式会社ユーグレナが食用の屋外大量培養に成功しており、それ以来、ミドリムシは緑色の粉末となって、世間の様々な食品に活用されてきている。
例を挙げると、クッキー、黒糖、ちんすこう、フレッシュジュース……。どれも“ミドリムシ食品”として、実際に市販されているものだ。
ミドリムシにはビタミン類や必須アミノなど59種類の栄養素が備わっており、理論上では「ミドリムシだけでヒトが生きていくのに必要な栄養素をまかなえる」とまで言われている逸品なのである。
そんな話題のミドリムシが、新たな形となって我々の前に現れた。東京都世田谷区の飲食店「アゲマキ」が8月8日より提供しているのは、その名も『みどりむしハンバーガー』(1,500円)。
ハンバーガーは、大好物だ。でも、大丈夫か? あの緑色の粉末の味、ちょっとクセがあるだけに……。どんな味かというと、青っぽいというか海藻の風味というか。そんなミドリムシを使用して、美味しいハンバーガーが出来上がるのか。私には懸念があった。
ただ、料理というのは“論より証拠”。四の五の言わずに、オーダーしてみました。 ……すっごい、ボリューム! バンズからお肉がハミ出しちゃってるし、そのバンズ自体もデカい。美味しそうじゃないか。
ところで、どこにミドリムシが使われているんだろう?
「ハンバーガーのバンズと、ポテトにかかっている塩、そしてレタスにかけたドレッシングにミドリムシが含まれております」(同店・担当者)
そんなにも! どうりで、バンズを裏返すと緑色になっている。それでは『みどりむしハンバーガー』をいただいてみましょう。……ムチャクチャ美味い。というか、ミドリムシの雰囲気というか名残りが全く感じられないのだが。分厚い牛肉と、どデカいベーコン。大きなトマトにたっぷりのレタス。美味しそうでしょう? 食べてみたって、そういうハンバーガーにしか思えなかったのです。ミドリムシは何処へ?
一方、ポテトには微かに海の香りが漂う。普通の塩ではないのだが、これがスゴく美味しい。無理して例えると、海で泳いで上がってから食べる上等なポテトというか。
レタスに関していうと、もっとわかりやすい。このドレッシングは、完全に海の香り。非常に絶妙で、ミドリムシの存在がプラスに作用された好例だと思う。何となく、夏に食べていただきたい一品。そういえば、ドレッシングの所々にもグリーンの色味が見えるのだが、これが例のアレだな?
そんな実体験を踏まえて、同店の池田シェフに伺ってみました。伺いたいのは「どうやって、あの独特のミドリムシ風味を消してみせたのか?」ということ。だって、普通に美味しかったんだもの。
「イタリアに『ゼッポリーネ』という岩海苔入りのパンがあるんですね。それをヒントに作りました。バンズに1グラムのミドリムシを入れているんですが、パンを作る際に他の粉と一緒にすると、香りが何となく収まることがわかったんです」
また、味の濃い物とミドリムシの風味の相性が良いことも判明。そこでマスタード、白ワイン、チーズが入ったマヨネーズソースを用いて、完全にミドリムシ風味を払拭した。
「味の濃い物を重ねると、ジャンキーな方向に行くというイメージがありますよね。だから、ハンバーガーとしては理に適っているのかなと思います」(池田シェフ)
そして、付け合わせのポテトにはバジルの粉を効かしており、ドレッシングにはジェノベーゼを入れている。
「チーズや卵と、ミドリムシの相性が良いこともわかりました」(池田シェフ)
イタリアンの調理法をベースに、ミドリムシの風味を“活かす”方法だ。
ところで、お客さんの反響はどんな感じなのだろう? ミドリムシ初体験の方も多いだろうに。
「ミドリムシと聞いただけでビックリされるお客様も多いのですが、食べれば普通のハンバーガーとして全員の方が満足されます!」(池田シェフ)
割合としては、6:4で女性のオーダーの方が多いとのこと。
そんな『みどりむしハンバーガー』の価格は1,500円。ランチ時間(予約すれば夜も可)のみ提供されており、一日10食限定!
このハンバーガー、なんとミドリムシが約10億匹入っているそうなんです!!
(寺西ジャジューカ)