就活学生のエントリー社数が、前年4月時点に匹敵する数値であることが、採用サービスを提供するディスコの調査で分かった。2011年3月卒業予定の大学生(現大学3年生、修士1年生)モニターを対象に1月1日〜12日の期間、インターネットで就職活動状況調査を実施し、1063人(文系男子377人、文系女子300人、理系男子273人、理系女子113人)から回答を得た。

 企業へのエントリー数や、セミナー・会社説明会参加回数、エントリーシート提出者の割合はいずれも前年を上回っており、学生の動きが例年に比べ活発であることが分かった。

 特に、企業にエントリーした学生は98.5%とほぼ全員。一人あたりの平均社数は64.2社で、前年比13社増。文理男女別に見ると、文系は男女とも70社を超えている。この数字は前年度モニターの4月時点でのエントリー社数に匹敵するという。

 志望業界を決定している学生は全体で71.4%と、前年同期比8.8ポイント増加した。また、志望業界を最大5つまで選んでもらったところ、全体では「銀行」(29.5%)が最も多く、「水産・食品」(20.6%)、「マスコミ」(19.5%)、「商社(総合)」(18.6%)と続く。

 文系では「銀行」が4割を超え、「保険」「信用金庫」なども10位以内に入るなど金融系の人気が目立つ一方、理系では前年同様、製造業が上位を独占しており、安定を求める学生像が浮き彫りになっている。

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