先週のバルセロナ戦でのヒーロー、アトレティコ・マドリーのセルヒオ・“クン”アグエロは、来季のチャンピオンズリーグ出場権獲得に自信を見せるとともに、永遠のライバルであるレアル・マドリーのチャンピオンズリーグ敗退は嬉しいと率直な気持ちを明らかにしている。

 アトレティコの目標は、チャンピオンズリーグ出場圏内でシーズンを終えること。しかし、リーガ前半戦の勢いが失速し、後半戦に入ってからの成績は1勝1分4敗。この間にスペイン国王杯とUEFAカップの敗退と絶不調に陥り、それ故バルサ戦での勝利はチームの自信回復に繋がった。

「ここしばらく悪い試合が続いたし、それはメンタル的にもまいるもの。バルサに勝つことは僕らにとって必要だったし、とても重要だった。チームのみんなが自信を取り戻したし、これからもバルサ戦でのようなプレーをしていく必要がある。4位以内に食い込むためにベストを尽くしていくつもりだし、僕らは目標を達成すると思っている」。

 アトレティコで2シーズン目となる“クン”アグエロは、まだ学ぶべきことはたくさんあるとしながらも、リーガにはすっかり順応し、その自信がU-20ワールドカップでのプレーに繋がったとも。「マドリーに戻ってきた時、僕の中には“ワールドカップでうまくやれたんだから、ここでできないはずがない”っていう気持ちがあった」と語る。彼の言う通り、攻撃の中心選手としてチームを引っぱり、自身も11ゴールをマーク。ディエゴ・フォルランと組む2トップは脅威の存在となっている。

 そして、レアル・マドリーのチャンピオンズリーグ敗退について問われた“クン”アグエロは、「アトレティコのファンは喜んでいるだろうし、それは僕も同じ。試合だからね。彼らにとっては残念なことだけれど、フットボールとはそういうもの」とコメント。アトレティコでプレーする選手として自然な感情なのだろう。

 バルサ戦で悪いムードを断ち切ったとはいえ、それを今後の試合に活かしていくことが大事。4位内をキープしていくには、安定した戦いが必要となってくる。自信を回復したアトレティコが次節アウェイでのサラゴサ戦でどういった戦いをするのか、そして“クン”アグエロがどんなプレーを見せてくれるのか楽しみだ。

(スペイン通信)

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