就任後1週間で、「個人的な理由から」辞任したアンデル・ガリターノ元監督に代わり、サラゴサの監督に就任したハビエル・イルレタ監督だが、日数にして42日間、わずかリーガ6試合の指揮を執った後、「新しい監督を迎えることがチームにとってよい方向に進むこと」と辞任を発表した。

 イルレタ監督就任後の6試合での成績は1勝1分4敗。サラゴサの状況は好転を見せるどころか、目下4連敗中で逆に順位も17位へと下げている。イルレタ監督にとって4連敗は、監督としての29年のキャリアの中でも記憶にないことだという。18位の降格圏内に位置するレクレアティーボとは勝ち点(29ポイント)で並んでおり、サラゴサも遂に降格の危機に直面することになった。メンバー的に見ても、降格争いを演じるチームではないが、今シーズンは結果が出ず、ビクトル・フェルナンデス元監督、ガリターノ元監督に続く3人目の監督交代劇となった。

 デポルティーボの黄金時代を築き上げた名将であるイルレタ監督だが、デポルティーボを去ってからはクラブに定着していない。1シーズンの休養を経て2006-07シーズンからはベティスの監督に就任したが、成績が振るわず12月に辞任。約1年の充電期間を経て、今年の1月からサラゴサの指揮官に就いたが、またしてもシーズン途中の辞任となった。希代の戦術家はまたしばらく充電期間に入るのだろうか?

(スペイン通信)