マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督が、海外での監督キャリアについて言及した。マンUで21年以上もの監督生活を続ける老将は、自身のキャリアを振り返り、「一度は海外で仕事をしてみたかった」とコメントしている。

 ファーガソンは3月1日に控えたフルハム戦を前に、敵将のロイ・ホジソン監督が持つ海外での指揮経験についてコメント。セリエAのインテルやスイス代表監督など、世界各国を渡り歩いた経歴を称賛し、自身も英国以外の国で指揮を執りたかったと語った。

「ロイ・ホジソンは海外での豊富な経験を持っている。監督であれば、誰でも彼のようなキャリアに憧れるものだ。彼は海外で10年以上も指揮を執ってきた。文化も言語も異なる環境でキャリアを積むと、教養に深みがでるものだ。しかも、彼はインテルやウディネーゼといったクラブに加え、スイス代表やフィンランド代表の監督も経験している。彼のインタビューを見ていると、その造詣の深さが分かるというものだ。かつては私も海外で監督を経験したいと思っていた。しかし、そんな考えはいつもすぐ消えてしまったよ。なぜなら、私はマンチェスター・ユナイテッドという素晴らしいクラブで監督を務めているのだからね」

 イングランド屈指の名門マンUで長年指揮をとり、クラブに幾多の栄光をもたらし続けているファーガソン。しかしながら、この老将は「ボビー・ロブソン(元イングランド代表監督)が、『PSVやバルセロナで指揮を執ったことこそが人生で最高の経験だった』と言っていたことがいつも頭から離れないんだ」と語っている。いまだトップレベルで監督を続け、多くの指導者から目標とされる存在となった今でも、海外挑戦に対する憧れは抱き続けているようだ。