アーセナルのアーセン・ベンゲル監督が、4年前にイングランド代表MFデイビッド・ベッカムの獲得に動いていたことを明らかにした。ベンゲルがベッカムに触手を伸ばしたのは、03-04シーズン。レアル・マドリー移籍初年度のベッカムはスペインリーグの環境に馴染めず、実力を発揮できない苦しいシーズンを送っていた。そこでベンゲルは、ベッカムの代理人に接触し、自らプレミア復帰を持ちかけたという。

 結局はベッカムが残留の意思を示したことで移籍は実現しなかったが、ベンゲルは獲得にかなりの自信を持っていたと語っている。

「数年前、デイビッドはアーセナル入団直前までいったんだ。彼がレアルで1シーズン目の頃だった。彼の代理人とも直接会って話をしたしね。しかし、デイビッド自身が残留を希望したことで、残念ながら獲得は実現しなかったよ」

 06-07シーズンにレアルのリーグ優勝に貢献し、その後ロサンゼルス・ギャラクシーに移籍したベッカム。米国MLSがシーズンオフの現在、コンディション維持の目的でアーセナルのトレーニングに参加しているが、ベンゲルは「単に練習を共にしているだけ」とすでに獲得に意思はないことを明言している。一度獲得に失敗した選手をトレーニングに暖かく迎えた知将は、今後もイングランドのスーパースターと良好な関係を築いていくつもりのようだ。