今季異常なペースで監督解雇が続いているセリエA。リッピやカペッロといった名将やビッグネームが去り、各クラブが指揮官の世代交代を図った結果が裏目に出ている。12節終了時には、カリアリとシエナが同時に指揮官に引導を渡した。

 過去30年のセリエAをふり返ってみると、ジジ・ラディーチェ監督は何と5回も監督職解任の憂き目にあっている。トリノで2度、ミラン、フィオレンティーナ、カリアリで1度ずつ。ルイス・ビニーニョ監督もマイナーチームばかりながら、同様に5回もクビを言い渡されている。

 他にも、かつて中村俊輔がプレーしたレッジーナを指揮したコロンバ監督も、4回の解任記録を持っている。500人もいる選手に対して、セリエA監督の椅子は20しかない。そもそも監督になること自体狭き門なのだ。解任は喜ばしいことではないが、何度クビになっても挑戦し続ける彼らのバイタリティは称えたい。