世界が認めるアクション俳優・坂口拓

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週刊誌「少年ジャンプ」に連載され、単行本2600万部を売り上げた、宮下あきらの漫画「魁(さきがけ)!!男塾」が実写映画化。2008年1月26日より、全国で公開になる。激闘の聖典といわれる破天荒な世界観と超絶バトルの描写ゆえに、実写化不可能と言われていた「魁!!男塾」のメガホンをとったのは、世界が認めるアクション俳優・坂口拓。主役の剣桃太郎も演じた坂口監督に話を聞いた。


■まず、監督と「魁!!男塾」との出会いは?

小学生の高学年の頃だったと思うのですが、少年ジャンプで「魁!!男塾」を読み、自分にとって男とは何かということを学びました。自分にとっての教科書ですね。モロ自分の中に男塾」が根強く入りました。


■「魁!!男塾」をどうして実写にしようと思ったのですか?

誰しもが実写化は無理だろうと言っていたし、お金をかけたら良いものができるというわけではないとも思っていました。でも、「魁!!男塾」の核である『男の熱さ』を出すのであれば、お金に関係なく制作できると思っていました。どうしても作りたくて自分で集英社に行ったくらいです。それで、集英社にもOKしてもらい制作することになりました。


■コミック、ゲームにもなっている作品で、ファンの方々にとっては物語のイメージやキャラクター像ができあがっていると思うですが、その辺りは意識しましたか?

「魁!!男塾」の世界観を、実写でリアリティのあるものにするのだったら、どこまでできるのだろうかという楽しみがありました。他のメディアとは、完全に両立です。それぞれのファンの方々にも共感できるようにしたい。プラス、見たことがない人にも、共感が持てるように。お客さんを置いてきぼりにしないようにと心がけました。


■監督として「魁!!男塾」で描きたかったテーマは何ですか?

単純に「男」です。極小路秀麻呂という一人の少年が、男塾を通じて本当の男とは何かを探す。色々な人間と出会い、自分の中で男というものを探す旅です。そして最後に、自分の中でできる最高のことをする。それをテーマに作りました。


■では、監督が思う「男の中の男」とは?

信念に向けて行動していること。自分が決めたことをやり通す力だったり、自分がやりたいことに忠実であること。俺が「魁!!男塾」で何が好きかというと、塾生は皆、バカだからこそ純粋で、熱く生きている。そんなこと恥ずかしくもなくやれる奴らが、とてもカッコいいと思っています。


■「魁!!男塾」が初監督作品ということですが、その感想は?

監督であり、主演だったので大変でした。けれども、良い作品になったと思います。人生の中で、大変な思いをして時間を費やすわけですから、くだらないものになるんだったら死んだ方がましだと。男に死はあっても、敗北はない。そういう覚悟でやりました。


■監督であり出演者ということの葛藤はありましたか?

他の俳優さんだと、このシーンが足りないから追加撮影をしようということになるのですが、僕は主演だから、もうちょっと俺のシーンを取り直そうかなと思うと、スタッフにナルシストと思われるんじゃないかと…(笑)。それが、やり辛いなと。監督のナルシストに付き合いたくないと思われるのは、ちょっと嫌だなと思って、わざと自分のシーンを削ったりしました(笑)。


■そうは言いつつも、監督として譲れないところがあったのでは?

そうですね。僕が演じる剣桃太郎が出ているシーンは少ないんですけれども、当然、押さえないといけないところはありますからね。


■では、今回の「魁!!男塾」で特にこだわった所はどこでしょうか?

男のバカさ加減。凄く単純であるからこそカッコよかったり、男同士のギリギリの愛。そこまでやっちゃったなと。