28日に行われたチャンピオンズリーグ(CL)グループAの第5節で、ベジクタシュと対戦したマルセイユが2―1で敗れた。

 前半25分に早くもサミル・ナスリが相手のタックルで足首を負傷し退場。代わりにジブリル・シセが入ったものの、司令塔を欠くマルセイユは歯車が噛み合わず防戦一方となった。ナスリ交代の直後に先取点を奪われ、重苦しい展開が続く。

 後半はややリズムを持ち直し、20分にDFタイウォの見事なミドルシュートで同点。これで目の覚めたマルセイユは次々と攻撃を仕掛けるが、試合終了間際に一瞬の隙をつかれてベジクタシュのボボに決勝ゴールを許した。あと数分でこの試合のヒーローになるところだったタイウォがまんまと裏を取られた。

 マルセイユのゲレツ監督は試合後、レキップ紙のインタビューに「結果を別にすれば、満足に値する内容はあった。だが勝っておくべきだった」と悔やんだ。それもそのはず、勝っていれば決勝トーナメント進出が大きく近づいた。それが引き分けどころかグループ最下位のベジクタシュに黒星。最終節の相手は8―0(ベジクタシュ戦)、4―1(ポルト戦)と完全に息を吹き返したリバプールだ。ベジクタシュを相手にポルトが負けなければ引き分けでもベスト16入りが決まるが、いまのリバプールの勢いを見ると、ホームとはいえ簡単には行きそうもない。

 「我々にとって有利なのは5万人のサポーターが後ろについていること」というゲレツ監督の祈るような言葉が印象的に響く。