昨シーズンの4月に右ヒザを痛めて戦列を離れていたバイエルン・ミュンヘンの右サイドバック、ウィリー・サニョル(30)が移籍を希望している件について、クラブのルンメニゲ会長が「冬の移籍期間まで落ち着いて待つように」と伝えたことが明らかになった。バイエルンのホームページが伝えている。

 サニョルはケガから復帰してまだ間もないが、23日のヴォルフスブルク戦をベンチで過ごした翌日、テレビで「すでに数週間前から、この冬に移籍できるようクラブに要望を伝えてある。いまは理由を話したくない」と語っていた。 2000年7月からバイエルンに在籍し、GKのカーンに次ぐ副主将格のサニョルだけに、発言は驚きで迎えられた。主将のカーンは「ケガから戻ったばかりで芝居を打つ必要はない」と不快感を示している。

サニョルが伏せた「理由」については、かねてからうまくいっていないと噂がある夫婦仲と関連づける報道が多い。しかしルンメニゲ会長は「彼が抱える唯一の問題は、試合に出たいということ」と憶測を否定し、「ウィリーは調子がいいときは素晴らしい選手。あのようなケガのあとでは、トップレベルに戻るまで時間がかかる。一生懸命練習を続けることが必要だ」と付け加えた。

 サニョルには昨年、ユベントス入りの噂があった。フランスのサッカー番組「テレフット」では、4年契約が内定、とさえ報じられた。しかし移籍は実現せず、その後サニョルはバイエルンと2010年までの契約延長を行った。

 なおルンメニゲ会長は、12月20日か21日にサニョルと会って話し合う予定を明らかにしている。