21日に行なわれたユーロ2008予選グループEのクロアチア戦に臨んだイングランド代表は、2-3の敗戦を喫し本大会出場の切符を逃した。

 引き分け以上の結果でユーロ2008本大会が決まるイングランド代表だったが、予選初出場となったGKスコット・カーソンのミスなどもあり、開始14分で2点のリードを許す苦しい展開に。MFフランク・ランパードのPKに加え、後半から出場したMFデイビッド・ベッカムのクロスからFWピーター・クラウチがゴールを決めて一時は同点に追いついたが、77分に失点し再度リードを許すとそのまま試合終了を迎えた。そして、同E組のロシアがアンドラに1-0で勝利を収めたため、イングランドは1994年ワールドカップ以来となるメジャー大会の予選敗退が決まってしまった。

 この結果について、指揮官のマクラーレンは試合後、深い哀しみを滲ませながらコメント。今後の去就については、自ら辞任を申し出るつもりはないとしている。

「ファンと同じく、我々も深く落ち込んでいる。予選の12試合を通して、私に対する評価は下されると言ってきたし、実際にそうなるだろう。予選突破が私の使命であったわけだから、責任を取る必要はあるだろう。しかし、辞任を申し出るつもりはない。それは私が決めることではないからだ。いずれにしても、今は去就について語りたくない。今日の結果を乗り越えるのが先だ」

 17日にライバルのロシアがイスラエルに敗れたことで、一時はユーロ2008本大会出場に楽観論が広がっていたイングランド。しかし、思わぬ敗戦で国内は深い悲しみに包まれている。FAでは25日に行なわれるワールドカップ予選の組み合わせ抽選会にマクラーレンの出席が予定されているため、22日の午前中に緊急会議を開いてその去就を決定するとしている。解任が決定的なマクラーレンにとっては、悔やんでも悔やみきれない幕切れとなってしまった。