今シーズンもバルサの内弁慶ぶりは変わらない。カンプ・ノウではリーガ6戦6勝と強さを誇るものの、カンプ・ノウから離れた地では1勝3分2敗。結果だけでなくゴール数もわずか6。ホームで勝ってもアウェイでは結果を出せず、ライカールト・バルサは波に乗れず、昨シーズンと同じ戦い、言い訳を繰り返している。

 そして、バルサの一部選手からはライカールト監督の決断、方針に不満の声も上がり始めているという。システムへの不満ではなく、選手起用を巡ってだ。つまり、ビッグネームという理由だけで選手を選ぶのではなく、選手の調子や成果で選んで欲しいというものだ。これはロナウジーニョを暗に指していることは想像しやすいが、メンバーから見ればもっともな指摘だとも言える。

 さらには、ライカールト監督に“厳しさ”を求める声も上がっている。昨シーズンの終わりには、チームを正しい方向へとコントロールできなかったとそのミスを認めたライカールト監督。内部規律、スタッフによるコントロールが伝えられ、選手達もライカールト監督の姿勢が変わってくれることに期待していたはず。しかし、今のところライカールト監督に変わったところは見られていない。優しい兄貴的存在のままだ。

 首位レアル・マドリーとの勝ち点差は4ポイントと長いシーズンから見れば、大袈裟に騒ぐことではないが、アウェイで勝てない病を克服ができなければ、厳しい。

 選手達の何人かは、ライカールト監督に“激しさ”を求めている。今のバルサにはドラスティックな改革も必要なのかもしれない。ライカールト監督にはその声に応える必要があるのだが…。

(スペイン通信)