トッテナムのファンデ・ラモス新監督は、今冬の移籍マーケットで退団が噂されているFWディミタール・ベルバトフの去就について、「望むなら邪魔をするつもりはない」と移籍を容認する意向を示した。

 起用法を巡りマルティン・ヨル前監督との確執が噂されていたベルバトフは、ラモス新監督が初めて指揮を執った3日のミドルスブラ戦でもベンチスタートを強いられるなど、トッテナムにおける絶対的エースの立場が揺るぎつつある。この状況に、ベルバトフの代理人が急遽トッテナムのスポーティング・ディレクターを務めるダミエン・コモリと会談の場を設けるなど、このブルガリア代表FWの去就は大きな注目を集めている。

 しかし、ラモス監督はベルバトフの扱いについて、「移籍を望む選手を置いておくわけにはいかない」と語り、昨シーズンのチーム得点王であっても不満分子に対しては厳しい態度で臨む構えをみせた。

「退団を希望する選手を無理に引き止めるわけにはいかないだろう。チームと選手の双方にとって利益にならないことだ。移籍したいという選手がいるなら、私は邪魔をするつもりはない。ベルバトフについては、トッテナムでのプレーに満足しているはずだ。本心は彼に聞かないと分からないがね。ただ、彼が今スパーズの一員である以上、チームのために全力でプレーする義務がある」

 2006年の夏にトッテナム入りし、2010年まで契約を残しているベルバトフ。しかし、今年の夏にはマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が噂されるなど、このブルガリア代表FWの獲得に興味を示すビッグクラブは後を絶たない。ラモス新監督の起用法次第では、ベルバトフがノースロンドンを離れる可能性はますます高くなりそうだ。