マンチェスター・ユナイテッドのアレックス・ファーガソン監督は、ベンチ入りできる選手の数を増やすべく、プレミアリーグにルール変更を求める意向を明らかにした。

 現在、プレミアリーグではベンチ入りメンバーの人数が5人までに制限されている。しかし、チャンピオンズ・リーグや代表戦などでは7人までのベンチメンバーが許されており、国際的なルールに従うべきとの声は以前から聞かれていた。中でも、特にルール変更について熱心なファーガソン監督は、3日に行なわれたアーセナルとの首位決戦を例に出して、その必要性を訴えている。

「どこのクラブだって、16人以上の選手は在籍しているわけだ。アーセナルとの試合では、ベンチ入りメンバーが5人に限られているおかげで、ダレン・フレッチャーをメンバーから外さなければならなかった。ダレンはかなり落ち込んだはずだし、私にとっても簡単な決断じゃなかった」

 この問題に対し、リーグ側は本格的な検討に入る可能性を示唆しているが、新ルールの導入は早くても来シーズンからになると語っている。

「プレミアリーグのクラブから要請があれば、リーグ側としてはまず検討を始めます。これまで、この問題について抵抗があったことは事実です。なぜなら、多くの選手を抱えるビッグクラブに対して有利なルール変更になり得るからです。本格的な検討に入るとすれば、夏のカンファレンスで議題として取り上げ、クラブ側の賛成が得られれば、2008-09シーズンから新ルールが導入されることになります」

 プレミアリーグのルール変更には、20クラブ中14クラブの同意が必要となるが、ベンチ入りメンバー数の増加については、マンチェスター・シティのスベン・ゴラン・エリクソン監督やトッテナムのファンデ・ラモス新監督なども、ファーガソン監督の意見に同調している。ベンチ入りメンバー数の増加は、より多くの選手にチャンスが与えられる一方で、クラブ間の戦力差がより顕著になる可能性も秘めいている。ファーガソン監督などビッグクラブ側から提案されている今回のルール変更が成立するには、戦力的に劣る小規模クラブの理解を得ることがポイントとなりそうだ。