YouTubeチャンネル「となりの弁護士放送局」が、「士業の仕事、AIでどうなった?」を公開した。光股知裕弁護士と辻知英弁理士が、士業における生成AIの最新活用事例や将来像について対談。その中で飛び出した「部下の弁護士は必要ない」という象徴的な発言など、AIがもたらす業界のリアルな変化を語り尽くした。

動画は、過去に撮影した「生成AI」をテーマにした動画を「相席食堂」方式で振り返りながら、インターン生の大野さんを交えて最新の状況をアップデートする形で進行した。辻弁理士は、島津製作所における生成AIの先進的な活用事例を紹介。特許の侵害予防調査(FTO)や、海外への特許出願の際にAI翻訳を導入したことで「約4000万円削減」を実現したエピソードを挙げた。この事実に対し、二人は「翻訳者の仕事がなくなる」と、AIの進化が既存の業務プロセスを根本から覆している現状に驚きを隠せない様子を見せた。

さらに話題は、AIエージェントの台頭による士業の業務スタイルの変化へ。簡単なリサーチや書面作成をAIがこなす時代になりつつある現状を踏まえ、光股弁護士は「部下の弁護士は必要ない」と率直な見解を提示。一方で、「新人弁護士が一人前になる機会がない」と、下積み業務をAIが代替することで生じる教育面の課題にも懸念を示した。これからの士業の生存戦略について、二人はAIには代替できない「コンサルティング業務」や、重大な責任を伴う特許の「期限管理」、顧客に寄り添う密なコミュニケーションがより一層重要になるとの認識で一致した。

AIという強力なテクノロジーを単なる脅威とするか、自身の付加価値を高めるビジネスチャンスと捉えるか。最前線で活躍する弁護士と弁理士の対話から、士業のみならずあらゆる知的労働者に通じる、AI時代の働き方のヒントが詰まった充実の対談となっている。

チャンネル情報

弁護士とインターン生が、ニュースや身近な疑問を題材に、法律と弁護士業務のリアルを、となりの席で聞いているような距離感の雑談形式でお届けするビデオポッドキャスト。運営はプロスパイア法律事務所(東京弁護士会)。毎週木曜17時更新、ナレーション番組「LEGAL INSIGHT」は毎週火曜17時更新。