アンドエスティHDとスター・マイカ 進捗45.8%と65.2%、通期目標見直しの有無が焦点|決算ウォッチ
この記事でわかること
・今日30日の決算発表は10社 プライムは3社
・今日の相場観 配当落ち日で日経平均は続落、プライムの8割超が下げた
・答え合わせ オークワは修正値どおりで-1.93%、しまむらは逆行高の2.76%
・今週と来週の決算発表予定
今日30日の決算発表は10社 プライムは3社
今日30日に決算発表を行う予定は10社で、プライムは3社。アンドエスティHD(2685)は2月期の2Q、スター・マイカ・ホールディングス(2975)は11月期の3Qになる。2社とも期の前半で計画を大きく先行しており、今日見るのは通期の計画を引き上げるかどうかだ。
☆【注目度S級】アンドエスティHD(2685/小売業)2027年2月期2Q プライム
「グローバルワーク」「ニコアンド」などを展開するアダストリアの持ち株会社だ。上期の計画は開示しておらず、物差しは通期になる。
見どころ:1Qは売上総利益率が57.9%、販管費率が48.1%とそれぞれ1.3ポイント改善した。春夏物を値引きせずに売れたことが効き、1Qだけで前年上期の営業利益の98.8%を稼いだ。 純利益は特別功労金12億3000万円で10.6%減った。7月28日の熊本の地震で県内の全18店舗が休業したが、アダストリアの8月の月次は全店103.1%、既存店101.9%だった。
2Qで見る数字:1Qの営業利益は通期計画172億円の45.8%に達した。前年は1Qで通期実績の33.9%だったので、進捗は大きく先行している。前年の2Q単独は23億7000万円と1Qの半分に満たず、稼ぎの薄い四半期だ。2Qが前年並みでも上期は102億4500万円で通期の59.6%になり、焦点は通期を据え置くかどうかに移る。
スイング目線:29日終値は3065円で前日比-1.29%、3営業日前から-3.31%、1か月では-13.3%。20営業日の日中値幅は平均2.21%、29日の売買代金は約6億1800万円。前年の2Qも今期の1Qも15時30分の開示で、答えが出るのは明日10月1日だ。
Point:1Qが良いのに株価は1か月で1割以上下げており、通期を据え置けば1Qの伸びは続かないと読まれかねない。『10万円を1年で100万円にする株式投資術』にも書いたように、決算はまたがず、反応を見てから出来高を伴って上がり始めるのを待てばいい。
◎【注目度A級】スター・マイカ・ホールディングス(2975/不動産業)2026年11月期3Q プライム
賃貸中の中古マンション(オーナーチェンジ物件)を買い取り、リノベーションして販売する会社だ。
見どころ:5月13日に上期と通期の計画を引き上げ、配当予想も増やした。上期の営業利益は修正後の上期計画65億5700万円も上回った。一方で4月15日には、住宅設備メーカーが供給条件の調整を表明したことを受け、一部の建材や設備で納期の遅れが出る見込みだと開示している。
3Qで見る数字:上期で通期計画104億4900万円の65.2%に達した。前年は3Q累計で通期実績の79.8%だった。3Q単独が前年の18億1900万円を保てば累計は86億2800万円で計画の82.6%になる。 計画の下期は36億4000万円で、前年下期の32億9700万円から10.4%増にとどまり、上振れの余地を残す置き方だ。
スイング目線:29日終値は1380円で前日比-2.54%、3営業日前から-2.34%、1か月では-13.7%。20営業日の日中値幅は平均2.40%、29日の売買代金は約4億3800万円。前年の3Qも今期の2Qも15時30分の開示で、答えは明日1日に出る。
Point:一度計画を引き上げた会社は次の修正への期待まで値段に入りやすいが、株価は1か月で13.7%下げた位置での発表になる。私なら3Qの数字と翌日の出来高を見てから考える。
【本日発表予定】
ピックルスホールディングス(2935/食料品)2月期2Q プライム
「ご飯がススムキムチ」などを手がける。1Qは売上高が4.9%減ったが、営業利益は6億9600万円で12.5%増え、上期計画13億円の53.5%に達した。
YE DIGITAL(2354/情報・通信業)2月期2Q スタンダード
9月18日に上期の営業利益予想を8億円から5億5000万円へ引き下げ、通期は据え置いた。20営業日の日中値幅は平均5.54%と大きい。
ほかにインテグループ(192A)、テクノアルファ(3089)、ERIホールディングス(6083)、ヤマシタヘルスケアホールディングス(9265)、キユーソー流通システム(9369)、日本プロセス(9651)が発表する。
今日の相場観 配当落ち日で日経平均は続落、プライムの8割超が下げた
※「プライム平均株価」とは、東証プライムに上場する全銘柄の前日比騰落率を、単純に平均した当サイトの独自指数(詳しくは記事末尾)。
29日の日経平均は396円35銭安の6万5481円27銭と続落した。米国株安と原油高、長期金利の上昇に加え、3月期企業の中間配当の権利落ち日にあたり、一時1100円安まで売られた。東京エレクトロンやファーストリテイリングが支え、ソフトバンクグループが押し下げた。
日経平均の-0.60%に対し、TOPIXは-1.72%、プライム平均株価は-1.83%と下げが大きい。 権利落ちの下げは配当の権利が外れた分で、業績の評価とは別物だ。
2月期のアンドエスティHDと11月期のスター・マイカは9月末の配当と関係がなく、2社の下げは地合いによるものだ。
答え合わせ オークワは修正値どおりで-1.93%、しまむらは逆行高の2.76%
オークワ(8217)は29日13時に上期を開示し、営業損益は△5700万円と25日の修正値どおりに着地した。配当は年26円の予想を据え置いた。 29日は761円(-1.93%)で引けたが、プライム平均株価の-1.83%とほぼ同じ下げで、答えは修正を受けた28日に出ていた。
しまむら(8227)は28日15時30分の上期開示(営業利益5.3%増)を受け、29日は3240円(+2.76%)で引けた。出来高は216万6200株と前日の1.7倍で、プライムの8割超が下げた日に買われた。
DCMホールディングス(3050)は29日15時30分に上期を開示した。営業利益は211億4900万円で1.5%増え、上期計画202億円を4.7%上回ったが、2Q単独は97億7600万円で前年同期から12.4%減った。通期の312億円は据え置いた。 答えは今日30日に出る。
今週と来週の決算発表予定
決算書Watchでは、またぎを推奨していない。
上がる株であれば、決算発表後も伸びるだろうから、そこで買っても遅くはない。
逆であれば、損切りしてマイナスを確定したほうがよい。
ただし、配当を目的にしている場合は、その限りではない。
来週は8日にファーストリテイリングの本決算があり、9日は63社に増える。損をしない、あるいは損を最小限にすること。それが私の基本的な考え方だ。
「プライム平均株価」について
「プライム平均株価」は、東証プライムに上場する全銘柄の前日比騰落率を単純に平均した当サイトの独自指標で、時価総額でも株価水準でも重みをつけず1銘柄を1票として数える。日経平均は値がさ株、TOPIXは大型株が効くのに対し全銘柄を等しく扱うため、上げ下げが広く行き渡っているのか一部に偏っているのかが見える。ただし日経平均より優れた指標という意味ではなく、あくまで補助線だ。29日の対象は1551銘柄。当社が独自に計算した指標であり、取引所等が公表する指数ではない。
※本稿は、投資における情報提供を目的としたもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株式の売買は自己の責任において、ご自身の判断で行うようお願いします。
記事を書いた人
コマンドY
スイングトレーダー。著書に『10万円を1年で100万円にする株式投資術』(2026年7月発行)。決算を「地雷を避ける」ための守りの道具として読み、上がり始めを出来高で確かめてから乗ることを基本にしている。
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