ごはんの上にのせる具は1種類で価格控えめ、「お得感」商品で勝負…「値上げ疲れ」で客足減に対応
コンビニエンスストア大手など小売り各社が「お得感」のある商品を相次いで打ち出している。
弁当の具材の品目数を絞り込んだり、複数商品のセット割引を始めたりするなど、様々な工夫を凝らす。長引く物価高でコンビニなどの来店客数は減り続けており、財布のひもが固くなりがちな消費者を呼び戻す狙いがある。(橋本龍二、水野友晴)
弁当具材1品
ローソンは、22日から来月5日までの期間限定で、ご飯の上にのせる具材を1品目に絞り、同じサイズの弁当と比べ価格を最大5割抑えた弁当の販売を始めた。コメの量は変えず、仕入れ量が多い具材を使うことで価格を抑えた。
新たに投入した弁当は4種類あり、サケ、キーマカレー、焼きトウモロコシは税込み297円、ソーセージは税込み397円となる。弁当は通常、500円台後半のものが多いという。商品本部の友永伸宏統括部長は「お得感を味わえる商品を通して(消費者の)来店につなげたい」と話す。
ファミリーマートは、朝食需要に狙いを絞ったセット割引を15日に始めた。午前5~11時にパンやおむすびといった主食と、お茶やコーヒー、紅茶といった飲料の対象商品をセットで購入すると、バラバラで買った場合よりも最大145円安くなる。
セブン-イレブン・ジャパンは10月1~4日、おにぎり計11品を順次、最大で税込み73円値引きする。消費者との接点が多いおにぎりを値引きして、会社員や学生らの来店頻度を増やす狙いがある。
「ついで買い」
帝国データバンクによると、9月に値上げした飲食料品の品目数は前年同月比3倍の4923品目に上った。
コンビニなどでは値上げの影響で客単価が増える一方、来店客数は減少が続いている。日本フランチャイズチェーン協会が24日発表した8月のコンビニ来店客1人当たりの購入額(全国、既存店ベース)は前年同月比2%増と20か月連続で前年を上回ったが、来店客数は14か月連続でマイナスとなった。「消費者には値上げ疲れが出ている」(アナリスト)との指摘もある。
スーパーも客数減が続いており、イトーヨーカ堂やイオンなどの大手スーパーは、生活必需品を値下げして割安感を出し、来店客を増やそうとしている。
ただ、物価高が長期化する中、割安な商品を打ち出すのにも限界がある。日本総合研究所の関健太郎氏は「利益率を上げるには、お値打ち商品と一緒に『ついで買い』を促せるかどうかがカギだ」と指摘する。
