脳科学者の茂木健一郎氏が、自身のYouTubeチャンネルで「たのしいピクニックと、意識高い系、どっちが正しいのか」と題した動画を公開した。動画では、ネット上で話題となっている「たのしいピクニック(タノピク)」というミームと、意識高い系の女性像を巡る論争について、脳科学の視点から見解を語っている。

動画内で茂木氏は、SNSで話題の「たのしいピクニック」というミームに言及した。これは、女性が石の上に布を敷き、おにぎりなどを食べる「ゆるい」ピクニックのイラストであり、男性からは好意的に受け止められる一方で、一部の女性からは「チー牛(都合のいい女性を求める男性)の妄想だ」といった批判が起きている背景を説明した。

この論争に対し、茂木氏は脳の模型を手に持ちながら「たのしいピクニックというミームには一理ある」と指摘。人間の脳には、仕事やスポーツなどで極めるための「戦闘モード(交感神経)」と、リラックスするための「副交感神経」が働いていると解説した。映画『プラダを着た悪魔』の編集長のような、最先端で戦うキャリアウーマンの生き方を肯定しつつも、交際相手や友人に対して「戦闘モードでいるっておかしいじゃないですか」と疑問を投げかけた。

さらに茂木氏は、親しい人間関係において「いい関係っていうのはリラックスできる関係なんですよ」と強調。「たのしいピクニック」に描かれているような、見栄を張らずに自然体でいられる状態こそが、パートナーとの理想的な時間だと述べた。「高級レストランでも、お客様がリラックスして楽しんでいただけるようにしている」と具体例を挙げ、無理によく見せようとする必要はないと説いている。

最後に茂木氏は、リラックスして自然な自分でいられる時間を共有できる相手の重要性を説き、「みんな本当にリラックスして楽しんでいる時は、たのしいピクニックみたいなモードになればいい」と提言した。仕事や目標に向かって努力する姿と、親しい人の前で気を抜く姿のどちらも大切であり、メリハリをつけることの意義を伝えて動画を締めくくった。

チャンネル情報

一人ひとりの「個性」が活かせて、「自由」で、「創造的」な生き方ができるように、応援するような発信をしていきたいと思います。複雑な現代を生きるための、科学、社会、本、音楽、映画、文化、芸術、人間、コメディを扱う総合的な脳の教養のチャンネルです。人間の脳のこと、人工知能のこと、創造性のこと、個性のことなどを考えます。