治安戦略アナリストの小比類巻文隆氏が自身のYouTubeチャンネルで「パワハラ疑惑【四国電力】遺書残し19歳社員が鉄塔から転落。警視庁刑事が解説」を公開した。動画では、四国電力送配電の19歳新入社員が鉄塔から転落死した事案について、単なる労働災害ではなく、職場でのパワーハラスメントやいじめが背景にある可能性について強い懸念を示している。

事案は9月9日、徳島県上勝町の送電鉄塔で発生。入社からわずか5ヶ月、現場配属から1ヶ月の19歳社員が、高さ40メートルの鉄塔から点検作業中に転落して死亡した。当初は安全保護具のカラビナが外れたことによる不慮の事故として処理される可能性があったが、翌日、本人のカバンから遺書が発見されたことで事態は一変する。

小比類巻氏は、遺書に「会社からは転落事故として説明されるかもしれないが、自分の意志で転落した可能性がある」という趣旨の記載があったことに注目。さらに、先輩社員の実名を挙げて「仕事できん、頭悪い、しんどけ」などと暴言を吐かれていたことや、飲み会でアレルギーのある食べ物を無理やり食べさせられたことが記されていたと指摘した。同氏は、もしこれが事実であれば「傷害や暴行など、刑法に触れるような状態」であると厳しく断じている。

また、入社が決まった当時は会社のテレビCMを見て喜んでいたという遺族の証言を取り上げ、わずか数ヶ月で若者を死に追いやった職場環境の変化を問題視。事故当日の鉄塔上での具体的な立ち位置や、誰がどのタイミングで指示を出していたのかなど、細部まで徹底的に調査する必要性を訴えた。

現在、四国電力は第三者委員会を設置し、社内調査を開始している。しかし小比類巻氏は、社内のハラスメント相談窓口が機能していなかった可能性にも言及。「これだけ人手不足が騒がれている中において、19歳の若さにしてやっと会社に入ってきてくれたこの子を、なんでこんなことで失わなければいけなかったのか」と悔しさをにじませた。真相の究明と、再発防止に向けた第三者委員会の厳正な調査結果が待たれる。

チャンネル情報

元警視庁刑事・国際捜査官。1993~2023年警視庁。爆弾処理班配属後、警視庁中国語通訳を経て国際捜査官に。以降、国内外の銃器・薬物犯罪の情報収集、秘匿捜査に従事する。ほか殺人、強盗、誘拐事件などあらゆる捜査に参加。退官後、30年に及ぶ警察人生の知見を世の中へ貢献すべく治安戦略アナリストとして活動中。