〈酷すぎるアジア大会〉「こんな貧相な食事は見たことがない…」小さすぎるベッドに男女同室のミス、国歌も間違え…グダグダな運営対応に海外から大ブーイング
19日に開会式が行われた愛知・名古屋アジア競技大会。貧相な受け入れ態勢が次々と露呈し、参加国のメディアを通じてその有様が世界へ拡散している。選手団の宿泊所への誘導が大混乱したことに始まり、選手村になった仮設のコンテナハウスでは水漏れが起き、アスリートに提供される食事も「見たことがない」レベルだと酷評。競技運営も恥ずかしいトラブルが続出し、一部の国は用意された宿泊所から、独自に確保したホテルに自国選手を緊急避難させた。大会は大惨事の予感だ。
〈画像〉「助けてください」外国人選手から悲鳴が上がった足が出るベッド
費用は当初計画の1000億円から3700億円に激増なのに…足が出るベッド
「コンテナを脱出しホテルへ移ったことが決勝進出につながった」――。
韓国メディアは同国の男子バスケットボールチームが12年ぶりに決勝に進出した18日にそう報じ、⼤韓バスケットボール協会幹部が「史上最悪の宿泊施設」とこき下ろしたコンテナボックスの選手村からチームを避難させた効果があったと喜んだ。
名古屋港ガーデンふ頭に建てられた約200棟のコンテナ宿舎と名古屋港に留まる⼤型クルーズ船は今回の大会の象徴だ。地元記者が話す。
「大会組織委員会は当初予定された1万5000人規模の選手団のうち約2000人をコンテナに、約4000人を船に、約9000人をホテルに収容する計画でした。
2021年の東京五輪の選手団は約11000人で、入居開始前のマンション『晴海フラッグ』が選手村になりました。今回大会の組織委は“持続可能性の向上”を掲げて費用削減を図り、東京五輪を上回る規模の選手団をマンション型の選手村なしに受け入れようとしたんです。
しかし結局、費用は当初計画の1000億円から3700億円に激増した上に、受け入れ施設が貧弱だと選手らがSNSで発信し、世界に知れ渡る事態になりました」
コンテナ宿舎の1⼈⽤ベッドの⻑さは195センチで、2メートル近い選手らは足が出る。韓国選手の1人はトイレの洗⾯台から⽔が漏れる映像を自身のSNSに「助けてください」という文章とともにポストした。これを見かねた大韓体育会がホテルの部屋を確保し、コンテナから選手らが逃げ出したというわけだ。
インドメディアも、インド政府が乗り出して同国選手を名古屋周辺の在日インド人の家庭に滞在させていると報じている。
「食事はめちゃくちゃひどかった。本当に量が少ないので栄養が足りない」
恥ずかしい問題は他にも続出している。
「インドやタイ、中国の選手団が入国した際、運営側の不備で宿泊所に入る手続きができず、数時間から十数時間放置されたとの不満の声や、タイの選手が疲れ果てて床で寝ている写真がSNSで出回っています」(地元記者)
選手にとってさらに深刻なのは食事の問題だ。タイメディアは、鶏肉3切れと麺、ブロッコリー1切れが盛りつけられた皿の写真とともに、選手らが自由に食材を取れずに盛り付けられた割り当て分しか食べられないと同国テックボールチームの監督がSNSで訴えたと報じた。量が少ないためチームは外へ出て食事をしなければならないという。
韓国選手の一人は同国のSBSテレビに、「こんな風に食事を与えられるのは初めてだ」と失望した表情で話した。
SBSが韓国テックボールチームについていくと、ホテルに泊まっている同チームは試合後、牛丼チェーン店へ向かった。選手は「食事はめちゃくちゃひどかった。本当に量が少ないので栄養が足りない」「(食事の内容は)話にならない。腹が全然膨れない」「『もっとくれ』とまでは言わなかったけど、『(おかずは)1つだけ持っていけ』と言われたので…」と口々に話した。
「前回2023年に中国・杭州で行われたアジア大会は中国が国家の威信をかけて開いただけに選手やメディア、観客へのホスピタリティは高く、食堂は当然取り放題で肉でも海産物でも高級食材が並んでいました。さらに、組織委員会が全部費用を負担し、チキンなどのファストフード店のコーナーも食堂にあり、これも食べ放題でした。
国際スポーツ大会や国際会議は特にアジアでは、国家の発展を宣伝する機会なのでどの主催国もカネを惜しみなく注ぎます。そのため今回大会の安っぽさが一層目立っているようです」(全国紙国際部記者)
「韓国国歌の代わりに北朝鮮国歌が演奏され…」
多額の公費をいっときのイベントに費やすべきではないとしてマンション型の選手村建設をやめ、経費節減を図った愛知県などの判断は合理性があるとは言える。だが、結局費用は激増した上、『カネの問題ではなく大型イベントを運用する能力自体が主催者にあるのか』との疑念の声が出るほどお粗末な不祥事が続いている。
「宿泊施設では男女が同室に割り当てられたりダブルブッキングが起きたりもしました。
サッカーの韓国チームを乗せたバスは試合会場とは違う野球場に到着しました。コンテナから『脱出』できた韓国男子バスケのチームは、日本との決勝戦が午後に予定された20日の朝、ホテルに予定のバスが来ず、午前中の練習ができなくなりました。さらにホッケー男子の韓国対バングラデシュの試合前には韓国国歌の代わりに北朝鮮国歌が演奏され、大会組織委員会が韓国に謝罪しました。
クリケット女子の中国対バングラデシュの試合では大雨の後のグラウンドの排水が追い付かずに試合が中止になり、世界ランキングの順で次に進めるという規定でバングラデシュが準決勝に進出し、中国チームは試合もせずに敗退して帰っていきました。
17日には大会に合わせてライトアップされた名古屋市役所を撮影していたドローンが西庁舎に衝突。ドローンは県が委託した業者が飛ばしていましたが、航空法が義務付ける飛行計画の届けが国に行われていませんでした」(地元記者)
毎日のように不手際が続く大会。地元記者は「そもそも今大会は、OCAが昨年の11月になって2競技の追加実施を求め、参加選手と役員の総数は1万7000人以上になると言い始めました。これに組織委会⻑を務める⼤村秀章・愛知県知事は8月に『物理的に宿泊施設がない。それでも来るのなら⾃分たちで何とかしてもらうしかない』と反発し主催者の中での亀裂が露呈していました」と話し、本番前から異常な状態だったことを明かす。
19日夜の開会式を見た人からは「東京五輪の開会式よりもよかった」との声がSNSで上がっている。だが、開会式は地上波で生中継されず、ほとんどの人は目にすることもなかった。悪いことばかりが目立つ愛知・名古屋アジア競技大会はこの先どうなるのだろう。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班
