RSK

写真拡大

墓や仏壇に供える「仏花」として知られるリンドウの新たな魅力を発信します。

【写真を見る】リンドウの生花を使ったドレスとは 市の特産品を使って地域を元気にする新たなブランディングに地域で挑戦【岡山】

岡山県新見市で、地元の住民や生産者がリンドウの生花を使ったドレス作りに挑戦しました。制作期間は約半年。一体、どんな作品が完成したのでしょうか?

リンドウの生花が使われたドレスのお披露目

今月(9月)6日。新見市の交流館に約150人の観客が集まりました。

お披露目されたのは、市の特産品・リンドウの花があしらわれたドレス。デザイナーや花の生産者、それに地域の住民が一体となって作りました。

ドレスづくりを企画したのは、新見市の地域おこし協力隊です。

地元のリンドウをアピールしようと、去年10月からプロジェクトを動かしてきました。

(新見市地域おこし協力隊 市竹裕さん)
「岡山だけじゃなくて全国にも知られるようなブランディング。価値を高めるということをやっていきたいという思いがあった」

花持ちのよさいかし新見のリンドウの価値を高めたい

新見市は、西日本最大のリンドウの産地。7月下旬から8月上旬に最盛期を迎え、年間100万本が出荷されます。

岡山県内では約8割のシェアを誇りますが、全国で流通するのは東北地方で育ったものがほとんどで、岡山県産はわずか2%。

この現状を変えたいと、新見産の特徴をいかしたPR方法を考えたといいます。

(地域おこし協力隊 市竹裕さん)
「新見の(リンドウの)作り方は独特というか、ひと手間もふた手間もかかっているんですね。工夫があっての花持ちの長さなので、それをいかせるんじゃないかなと」

受粉すると品質が下がるといわれているリンドウ。新見市では、ネットを設置して受粉を担う「虫」を排除することで受粉させない環境を整え、高い品質を保っています。

花持ちは他の産地より5日以上長い2週間から3週間。その特徴が衣装にも活用しやすいと考えたのです。

プロジェクトには生産者も参加

(ファッションデザイナー 豊田光さん)
「本当にこうなるかは分からないけど、こういうのがいいかなと思って…」

「おぉ~」

ドレスの制作で目指すのは、リンドウの新たな可能性をアピールし、販路を全国に広げること。図案は京都府在住のファッションデザイナー豊田光さんが担当します。

チームには、リンドウの生産者も参加。制作時期や使う品種について話し合いました。

(JA晴れの国岡山 新見花卉部会 三好充部会長)
「6月、7月は紫は蕾のままですからね。最終的には開くんですけど」

(新見市地域おこし協力隊 市竹裕さん)
「(違う色の)2種類が重なるタイミングとかってありますか?」

(JA晴れの国岡山 新見花卉部会 三好充部会長)

「もともと仏花というのが基本にあるので、ブライダルに使えるというのはいいんじゃないかなと思います」

地域を巻き込んで新たなブランディングを

新見のリンドウを多くの人に知ってほしい!この日、デザイナー豊田さんの呼びかけで、地域の子どもたちやJAの職員ら約30人が集まりました。

(ファッションデザイナー 豊田光さん)
「(絵の具は)好きなように使ってください。こんな感じで、何色か分からない色になってもいいです。みなさん、楽しんでください!」

挑戦するのは、ドレスに使う布地の色付け。筆や手のひらを使って思い思いの色に仕上げていきました。

(参加した人)
「リンドウの青がすごく好きなので。優しいだけじゃなくて凛としているじゃないですか」

「可愛らしいイメージで、キラキラを混ぜて塗っています。自由ですごく楽しいです」

(JA晴れの国岡山 新見花卉部会 三好充部会長)
「みなさんいろいろ、面白いなと思います。これがどういう風にドレスになるのか、ちょっとまだイメージがついていません」

それぞれがもつリンドウのイメージを形にした、特別な生地。一体、どんなドレスに仕上がったのでしょうか…?

青紫色のリンドウ約150本分をあしらったドレスが完成

迎えたお披露目会。地元の大学生をモデルにその成果が発表されました。

「それでは、お願いいたします!」

カラフルな布地は、ボリュームたっぷりのスカート部分に。

胸元と腰回りには、この時期に最盛期を迎える青紫色のリンドウ約150本分があしらわれています。

上品さと遊び心を兼ね備えた、華やかな一着に仕上がりました。

会では、新見市に伝わる和紙=神代和紙を使ったドレスと、リンドウの傘もお披露目。訪れた人の目を楽しませていました。

(訪れた人)
「花自体もすごくきれいですけど、人間の手が入ることでこんなに美しくなるんだなと惚れ惚れしています」

「とても渋い色なので素敵だなと思いました」

(記者)
「娘さんにいかがですか?」

(訪れた人)
「ぜひ着てもらいたいです」

ドレスを新見のシンボルに ブライダルでも活用を

(ファッションデザイナー 豊田光さん)
「作った甲斐があったというか、これをみんなで作ってよかったなと。私一人じゃ絶対に出来上がらない生地だし、やろうと言ってくれたからこそ出来上がったなと思いました」

ドレスは今後、リンドウの出荷時期に結婚式や舞台の衣装として活用される予定で、個人でのレンタルも可能だということです。

(JA晴れの国岡山 新見花卉部会 三好充部会長)
「きれいなドレスができたなと。こういうリンドウを作っているんだよと全国に発信できたら、これが一つのきっかけとなればと思います」

みんなで目指す地域の活性化。りんどうドレスが、起爆剤の一つになりそうです。

(スタジオ)
ーJA晴れの国岡山の新見花卉部会は、来年7月からドレスのレンタル事業を本格的に始める予定だということです。