2018年2月10日、宮崎で行われたジャイアンツvs.ホークスのOB戦での張本さんと金田さん 撮影/山崎力夫

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プロ野球歴代1位となる通算3085安打を記録し、首位打者を7回獲得するなどの記録を残した張本勲さん。東映(現日本ハム)、巨人、ロッテで活躍した大打者が、9月9日に亡くなった。86歳だった。

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 若手選手に厳しく「喝!」を入れる姿で広く知られる張本さんだが、最晩年まで"古巣愛"を貫いていたようだ。

「張本さんの自宅近くにある焼き鳥屋が老舗のジャイアン居酒屋なのですが、昨年5月頃、そのお店で女性と2人連れで焼き鳥と焼酎をお供にジャイアンツ戦を楽しく観戦している姿を見ました」(近隣住民)

 最後に公に姿を見せたのは8月2日の『サンデーモーニング』(TBS系)だった。スペシャル御意見番として登場し、阪神のサトテル(佐藤輝明)の三冠王の可能性について「80%くらいはある」と予想した。同番組では大沢親分こと故・大沢啓二氏と長くレギュラーを務め、球界の御意見番として叫ぶ「喝!」が代名詞でもあった。

 張本さんと親交の深かった400勝投手の故・金田正一さんが生前、こんな裏話を披露してくれたこともあった。

「最初に(御意見番の)話がきたのはワシだった。大沢の親分とコンビでスポーツ界を一刀両断してもらいたいということだったが、ワシが"(大沢氏とは)現役時代の成績が違う。格が違う"と断わったことで、同じ名球会のハリ(張本さん)に白羽の矢が立った。独断と偏見で若手のプロ野球選手からは反感を買うのが目的だったから、ハリも十分に役割を果たした」

 張本さんの活躍をそう評価していた。

 巨人で活躍した昭和のレジェンドたちの絆は深い。張本さんはトレード移籍により76年から長嶋茂雄監督率いる巨人でプレーしたが、そこでは王貞治さんと"OH砲"を結成して活躍した。

「張本さんにとって王さんは、公私ともに尊敬する存在でした。目黒区内にあるお寺には張本さんが亡くなった奥さんのお骨を納めたお墓があり、そのすぐ横には王さんが夫人のために建立したお墓があるんです。"いつまでも王さんの傍らにいたい"という張本さんの願いがあったといわれています」(張本さんの知人)

 不世出の大打者の冥福をお祈りしたい。

週刊ポスト2026年9月25日・10月2日号