外国人にも人気の「宿坊」で申告漏れか…計1億円超 宗教法人、なにが課税?
和歌山県にある世界遺産の高野山で、「宿坊」と呼ばれる宿泊施設を営む複数の宗教法人が、あわせて1億円を超える所得の申告漏れを指摘されていたことがわかりました。
■旅館業で得た収入は課税対象 1億円超の申告漏れか

10日夜、「news zero」が向かったのは、申告漏れがあったとされるひとつ、和歌山県にある「総持院」です。従業員だという男性は…。
--申告漏れ聞いたことは?
総持院の従業員
「聞いたことない。そこはわからない。一生懸命働いているだけだから」
いったい、何があったのか? 世界遺産にも登録されている「高野山」。1200年以上にわたる仏教の一派「真言密教」の聖地で、戦国武将・豊臣秀吉などのゆかりの地として知られています。
総本山「金剛峯寺」をはじめ、117の寺院が立ち並ぶ高野山。去年、11万7000人の外国人観光客が訪れました。
中でも人気なのが、寺の一部を利用した「宿坊」。もともと僧侶などが利用していた宿泊施設で、近年は観光客も利用できるようになりました。精進料理や瞑想などの修行体験ができるといいます。
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この「宿坊」をめぐり発覚したのが、「1億円を超える申告漏れ」です。
関係者によりますと、昨年度、高野山で「宿坊」を営む複数の宗教法人が、所得を少なく申告していたことが明らかになったのです。指摘された宗教法人は、6000万円を追徴課税されたということです。
国税庁によりますと、宗教法人は一般的に、お布施やおさい銭などによる収入について課税されないといいますが、宿坊などの旅館業で得た収入については、課税対象になるといいます。今回、大阪国税局に指摘されたのは、こちらの部分の申告漏れです。
■多くの日が満室 1泊15万円を超える日も

イタリアから
「これから総持院に行きます。今日は高野山に宿泊です」
--今日はどこへ泊まりますか?
イギリスから
「宿坊」
今回、申告漏れがあったひとつ、総持院のホームページには…。
news zero
「宿坊の予約ページなんですが、カレンダーを見てみると多くの日が予約でうまっています。さらに来月もほとんどの日が満室です」
その宿泊費は…。
news zero
「こちらの部屋では大人2人で1泊12万円を超える日もあります。さらに来月は、1泊15万円を超える日もあります」
部屋は広々としていて、まるで“高級旅館”のよう。一方、4年ほど前に総持院に宿泊したという女性は。
約4年前に総持院に宿泊
「4年前だったのではっきりとは覚えていないが、だいたい1人2万~3万円の間だったと覚えています。朝のお勤め・写経を体験、あとは精進料理を体験。非日常的な1日を過ごして、心を清めるみたいな1日を過ごせるのが宿坊の魅力」
■高野山宿坊協会 政府の補助金などで“ラグジュアリー化”進んだ

高野山宿坊協会によりますと、40年ほど前は7000円ほど(1泊2食付き)でしたが、“コロナ後”、政府が補助金を出したこともあり、高級旅館並みの設備など“ラグジュアリー化”が進んだということです。
約4年前に総持院に宿泊
「(申告を)しっかりやってもらって、本当に宿坊を楽しみたいと思っている人に気持ちよく利用できるようにしてもらえたら」
“高額な宿泊費”などの収益事業で得た所得が、少なく申告されていた問題。総持院は取材に対し、「申告漏れがあったことは事実。すでに返済している」としています。
(9月10日放送『news zero』より)