内臓脂肪の「下げる方法」とは?大人がやりがちな“あのNG行動”「3つ」【医師監修】

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生活習慣の改善に取り組んでいても、思わぬ落とし穴が潜んでいることがあります。食事の「代償行動」や長時間の座位、夜遅い食事タイミングなど、日常の行動パターンが内臓脂肪の蓄積を招く原因になりえます。さらに睡眠不足やストレスがホルモンバランスに影響し、脂肪燃焼の妨げになる可能性についても詳しく説明します。

監修医師:
茺粼 秀崇(医師)

東京大学理学部卒、広島大学医学部卒。国立国際医療研究センター病院・国府台病院を経て、神奈川県内のクリニックに勤務。糖尿病を専門に、内科疾患および内分泌疾患を幅広く診療している。

内臓脂肪が落ちない理由(生活習慣・行動的な要因)

このセクションでは、日常の行動パターンや習慣のなかに潜む、内臓脂肪が落ちにくくなる原因を具体的に取り上げます。

「頑張っているつもり」が招く落とし穴

内臓脂肪の減少が進まない原因として、多くの方が気づいていない「思い込みによるズレ」が関係することがあります。たとえば、運動をしているからとカロリーを高めの食品を選んでしまう「代償行動」や、野菜中心の食事を心がけているつもりでも、ドレッシングや調味料で脂質・糖質を多く摂ってしまうケースが挙げられます。

また、「週に数回のウォーキングをしているから大丈夫」と考えている場合でも、それ以外の時間のほとんどを座って過ごしているならば、全体的な消費カロリーは思ったほど増えていない可能性があります。座位時間の長さと内臓脂肪の蓄積には関連があることが指摘されており、運動の習慣があっても長時間座り続けることがリスクになるとの考え方が広まっています。

食事の量だけでなく、「食べるタイミング」も重要です。夜遅い時間に食事を摂る習慣がある場合、身体のリズム(サーカディアンリズム)と食事のタイミングがずれることで、脂肪が蓄積されやすくなると考えられています。夜間は活動量が低く、エネルギーの消費が抑えられるため、同じカロリーでも脂肪として蓄えられやすい時間帯とされています。

「少し食べるだけだから」という意識でのながら食いや、無意識の間食も積み重なれば大きなカロリー摂取につながります。食行動を客観的に把握するために、食事の記録(食事日記)をつけることが、実態を正確に把握する助けになります。

睡眠不足とストレスが内臓脂肪に与える影響

睡眠とストレスは、内臓脂肪の蓄積と密接に関わっています。睡眠不足が続くと、食欲を高めるグレリンが増え、食欲を抑えるレプチンが減るという研究報告があります。この結果、食欲のコントロールが難しくなり、食べる量が増える可能性があります。

さらに、睡眠不足は成長ホルモンの分泌パターンに影響があります。成長ホルモンは脂肪の分解を促進する働きがあり、分泌が不十分になると脂肪燃焼の効率が低下します。成長ホルモンは深い睡眠(ノンレム睡眠)の間に分泌されるため、十分な睡眠をとることが大切です。

慢性的なストレスはコルチゾールの分泌を高めます。コルチゾールには、ストレスに対処するために血糖を維持するなどの働きがありますが、慢性的なストレスによって分泌が乱れると、食欲や脂肪の蓄積、筋肉の代謝などに影響し、内臓脂肪が増える可能性があります。ストレスは食生活や睡眠に影響するため、体重管理を難しくする原因になります。

睡眠の質を高めるためには、就寝前のスマートフォン操作や強い照明を避ける、就寝・起床の時間を一定に保つといった取り組みが参考になります。ストレスに対しては、適度な有酸素運動・入浴・趣味の時間などで意識的に緩和する工夫をすると良いと思われます。

まとめ

メタボリックシンドロームは、正しい知識と継続的な取り組みによって改善が見込める状態です。一人ひとりの生活背景に合ったペースで、できることから始めていくことが、長期的な健康維持への着実な一歩となります。

健康診断でメタボリックシンドロームを指摘された方や、内臓脂肪が気になっている方は、ぜひ食事の順番の見直しや運動習慣の導入を検討し、必要であれば内科・代謝内科への相談を早めに行うことをおすすめします。日常の小さな積み重ねが、将来の健康を守る力になります。

参考文献

日本内科学会「メタボリックシンドロームの定義と診断基準」

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023」

厚生労働省 eヘルスネット「メタボリックシンドロームの診断基準」

厚生労働省 eヘルスネット「睡眠と生活習慣病との深い関係」

日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」

日本栄養士会「外来患者に対する摂取順序を重視した糖尿病栄養指導の血糖コントロール改善効果」

日本糖尿病学会「食品の摂取順序を重視した糖尿病栄養指導の血糖コントロール改善効果」

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日本内科学会『甲状腺機能低下症と甲状腺粘液水腫性昏睡』

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