【吉沢 さりぃ】「駐車場のアルファードがない…!」年収384万円夫婦、”不相応な車”が招いた「悲劇のはじまり」

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身の丈に合わない車の危うさ

高級車を手に入れることは、一種のステータスでもある。しかし、身の丈に合わない買い物は、ときに生活そのものを狂わせることもある。

現在、都内に住む山上サクラさん(28歳・仮名)は以前、故郷の埼玉県内で結婚生活を送っていた。決して裕福ではなかったものの、慎ましく暮らしていた2人。そんな生活が一変したのは、夫が、兄の所有するトヨタの高級ミニバン「アルファード」を欲しがったことがきっかけだった。

当時の中古相場である約350万円でこのクルマを手に入れた2人は、兄に対して月々5万円の支払いを約束した。ところが購入からわずか半年後、アルファードは忽然と姿を消す。

そしてこの1台をめぐり、2人の夫婦関係は徐々に崩れていく--。

夫婦の手取り年収は384万円

サクラさん夫妻は2025年の半ば頃まで、家賃7万8000円の埼玉の2LDKのアパートに住んでいた。駐車場付きで、広さにも余裕がある。都内の家賃と比べると破格にも思えるが、「当時の生活からすると結構高かった」とサクラさんは言う。

「夫は飲食店の正社員なのに手取りは18万円で、私はパチンコ屋のバイトで手取り14万円でした。2人合わせて手取り年収は384万円です。ここから家賃や生活費など全て折半して支払っていたので、お金はいっつもなかったです」

家賃の半分である3万9000円に、食費、ガソリン代、交際費……。サクラさんはここに美容代も加わる。こうした毎月の支払いのなかでも、特に大きな負担となっていたのがクルマのローンだった。

年収に不相応なアルファード

「2025年の1月頃だったかな。夫の兄がクルマを乗り換えるだとかでアルファードを売るっていう話になったんです。私は『へぇー』みたいな感じでしたが、夫が『俺が欲しい!』って言い出しちゃって……」

クルマの持ち主である夫の兄は「中古で売るのと同等の額なら売っても構わない」と了承し、夫も買う決断をした。他人事だと思っていたサクラさんだったが--。

「このアルファードは2020年頃に彼のお兄さんが500万円ちょっとで買って、2025年でも中古で大体350万円から380万円くらいの値がついていました。それを弟価格の350万円で買うことになって、毎月5万円ずつ払うことになったんです。てっきり夫が自分の貯金でも切り崩しながら払っていくのかと思ったら、当たり前のように私もローンを一緒に払うことになっていた。

クルマは使うっちゃ使うけど、私としては絶対に必要というわけでもなかったんですよ。バイト先までは自転車で行ける距離でしたし、プライベートでどこか行くとなっても友達がクルマを出してくれていましたから。

もちろん『もっと安いクルマにしようよ』とは言いましたよ。だって、いくら中古で安く買えるからといって、私たちの年収で350万円のクルマって不相応じゃないですか。でも夫はすでにアルファードのことで頭がいっぱいで、聞く耳をもってくれませんでした」

購入から半年で駐車場から消えた

2人で月々5万円のローンを払っていることに不安を感じながらも半年が経ったある日、“お下がりアルファード”に事件が起こる。

「この日、私はたまたま実家に帰省していたんですよね。気持ちよく爆睡していたら夫の鬼電で起こされました。あまりにしつこいので電話に出ると『仕事に行こうとしたらクルマがないヨォ』と半泣きなんです。

まだ寝ぼけていた私が『昨日どっかに置いてきたんじゃないのー?』と言うと、いつもは呑気な夫が『そんな訳ない!駐車場に置いたはずなのにないんだよ!』と大きな声を出したので驚きました。このあたりから『もしかしたらヤバいことが起こっているのかも』と私も思い始めたというか」

それでもサクラさんは冷静だった。「私に電話するよりもまずは保険会社と警察に電話したほうがいいよ」と夫を落ち着かせ、二度寝をしたそうだ。

しかし、サクラさん夫妻にとって、忽然と姿を消したアルファードは悲劇の始まりに過ぎなかった--。

つづく記事〈“年収に不相応なアルファード”を盗難された年収384万夫婦の地獄…多額のローンが残った「夫の一言」に妻が取った冷酷な行動〉で夫婦のその後に迫る。

【つづきを読む】”年収に不相応なアルファード”を盗難された年収384万夫婦の地獄…多額のローンが残った「夫の一言」に妻が取った冷酷な行動