【バレー男子】「ゴリラに進化して戻る」西田有志が両軍最多の16得点!4日に右膝負傷も復調の理由
◆バレーボール▽男子アジア選手権第5日 1次リーグA組 日本3-0オーストラリア(8日、北九州市立総合体育館)
1次リーグ(L)最終戦が行われ、連覇を目指す世界ランク6位の日本がオーストラリアを3-0で下し3連勝。A組1位で決勝トーナメント(T)進出を決めた。オーストラリアの先発6人の平均身長は207センチ。日本より同16センチ上回る相手に対し、右膝を痛めているオポジットの西田有志(26)=大阪B=が気迫の両チーム最多16得点と大暴れ。今大会の優勝チームは28年ロサンゼルス五輪の出場権を獲得する。昨季代表活動を休養し1か月半無休の個人合宿で進化した得点源が、3大会連続の切符に導く。
身長186センチの小柄な大砲の雄たけびが響いた。2-0の第3セット(S)の16-17の劣勢で、西田は自身より20センチも高いブロックに対し、スパイクで内側を強烈にぶち抜いた。「ウォ~!」と絶叫すると、超満員6585人の大観衆が熱狂。日本はそこから4連続得点で逆転し、ストレート勝ち。4日のオマーンとの1次L初戦で負傷した右膝に痛みを抱えながら、両チーム最多16得点をたたき出した。
アタック決定率は驚異の約82%をマークした西田は「勝つだけだった。数値も非常に良かった」とうなずいた。オマーン戦ではブロックについた際に相手アタッカーに突撃され、右膝を痛めるアクシデントがあった。普段はつけないサポーターで保護し戦った。ロラン・ティリ監督(62)も「非常に上手で、アグレッシブにプレーしていた」と復調した得点源をたたえた。
ロス五輪切符へ懸けてきた。パリ五輪でメダルを逃した悔し涙とともに、昨季、初めて代表活動を休む決断をした。「ゴリラに進化して戻る」と宣言し、昨夏には過酷な個人合宿を敢行。女子ゴルフで元世界ランク1位の宮里藍さんらを支えた山本邦子トレーナーらに指導を仰ぎ、サーブなどの動作での体の使い方を一から見直した。所属チームの練習と並行し、1か月半も無休で励み「(試合で)いくら動いても全く疲れない」。爆発力に加え、安定性にも磨きがかかった。
日本は1次Lを3連勝し、9日の他国の結果次第で1位通過の可能性もある。ロス五輪の日本の団体球技で第1号となる切符獲得まであと3勝。準々決勝へ「死にものぐるいで戦う。五輪を決めたい」と西田。帰ってきた日本の大砲が、五輪へ導く。(宮下 京香)
