「すべて想定内にしなければ」東日本大震災で孫亡くした男性 氷川町で被災
5年前の東日本大震災で、宮城県で暮らす孫を亡くした男性が氷川町にいます。男性も7月の地震で被災し、いつ起きてもおかしくない災害への備えを改めて心に刻んでいます。
(上田 俊孝さん)
「こんなね、10年後に来るとは思いませんよ。私が生きている間に来るとは思わなかったですよ。神も仏もないかなと」
震度7を観測した氷川町に住む上田俊孝さん(73)は、妻と居間でテレビを観ていたときに大きな揺れが襲われました。
「もう揺れるもんだから、家内と対面しとってね、手を握ってお互い支え合って」
家屋は無事だったものの、家財道具は床に落ち家の中はぐちゃぐちゃに。
その日は車中泊を余儀なくされました。
床に落ちた写真に写る女の子は孫の佐藤愛梨ちゃん(当時6歳)。
氷川町の名産・ナシにちなんで名前がつけられた愛梨ちゃんは、気の利くおちゃめな子でした。
宮城県に住んでいた愛梨ちゃんは、15年前の東日本大震災で、幼稚園の送迎バスが津波と火災に巻き込まれ亡くなりました。
去年8月には、氷川町の「道の駅竜北」に愛梨ちゃんが描いた絵をデザインした自動販売機が設置されました。
10年前の地震を経て、上田さんも防災への意識を高めていた中での再びの地震。今回の地震で上田さん夫婦にけがはなく、そして仏壇や孫たちの写真も無事でした。
(上田 俊孝さん)
「これは孫が守ってくれたのでしょうね」
上田さんはいま、亡き孫の無念とともに、いつ起きてもおかしくない災害への備えを改めて心に刻んでいます。
(上田 俊孝さん)
「やっぱり想定外という言葉は言っちゃいけないですね。全部想定内にせな。もういつ来たっておかしくないということを肝に銘じて、今後も生きていかないといかんと思いますよ」
