ポンプ稼働も水引かず 豪雨から1週間 石川・羽咋市の冠水長期化

記録的豪雨から1週間たった今も広範囲にわたって冠水の被害が続く石川県羽咋市の邑知潟周辺。
決壊した堤防の応急復旧工事が急ピッチで進められる中、長期化する冠水被害の原因を取材しました。
記者リポート「飯山川から邑知潟に水が流入するポイントに来ています。こちらでは先週の豪雨で決壊した土手が土のうが積まれることで応急的な措置が取られているが今日の大雨でまたギリギリの所まで水位が来ています」
堤防が長さおよそ30メートルにわたり決壊した羽咋市南潟町にある飯山川の河口では、豪雨から1週間がたったきょう、応急復旧工事が進められていました。
邑知潟、大雨の翌日の方が水位あがる8月27日、県内で初めて発表されたレベル5「大雨特別警報」。
特に被害が大きかった羽咋市の邑知潟周辺では、流れ込む2つの川で堤防が決壊したことにより、道路や田畑で冠水が続いています。
地理学が専門で地域防災に詳しい金沢大学の青木賢人准教授は、邑知潟周辺で冠水が続いている理由は2つあると話します。
金沢大学・青木賢人准教授「周辺に降った水が邑知潟まで集まってくるのにどうしても時間がかかる。ですので、翌日のほうが集まってきた水の分も含めて、水位が上がっていった」
8月28日に邑知潟の北側に位置する千路町を取材した時には大雨当日よりも翌日に水位が50センチから60センチ高くなったという声が住民から聞かれていました。コメ農家・濱田(はまだ)さんも今も続く川からの水の流入を実感しています。
コメ農家・濱田栄治さん「ポンプは動いているのに水位が減らないというのは川からの流入がずっと続いているのかなと。びっくりするくらいのごみの量が川に入ってる」
専門家「標高が低く集まった水が海になかなか行かない」さらに、被害が広がった理由として干拓地特有の特徴を指摘します。
金沢大学・青木賢人准教授「邑知潟の周りは海抜0メートルを切るような非常に低い標高になっていて、周りから水が集まってきて、その水がなかなか海にはけていかなくて冠水が長く続いた。被害が非常に大きくなった」
約6割の田んぼが浸水し、収穫をあきらめた別の米農家は…
コメ農家・長瀬明さん「町内も含めて(1週間で)水位は変わってない。冠水しているところも元々は今ある邑知潟の一部だったと思うので地形的にリスクがずっと残ったまま」
青木准教授は、地球温暖化が進む環境下では豪雨はこれまでに比べ起こりやすくなっているとしたうえで住民に警鐘を鳴らします。
金沢大学・青木賢人准教授「自分がどういうところに住んでいて、どのようなリスクにさらされているのかという情報を集めておいて、いざというときには早め早めに気象庁や市町からの情報を上手に活用して、レベル4の段階で安全な場所へしっかりと避難することが大切な行動になってくる」
