メルセデスAMG新型『CLA 45』 上位モデル『C 63』に匹敵するハイパワーを、3万4000ポンドも安い価格で実現 英国は来年納車開始
先代モデルと同水準の価格設定
メルセデスAMGの新型『CLA 45』が英国で発売された。現行モデルの『C 63』と同等のパワーを持ちながら、3万4000ポンド(約735万円)も安い価格設定となっている。
【画像】歴代初の電動モデルは3モーターで680ps!【メルセデスAMG CLA 45を詳しく見る】 全26枚
新型CLA 45の英国価格は、セダンで6万6750ポンド(約1445万円)から、シューティングブレークで6万7750ポンド(約1465万円)から。注目すべきは、4気筒ガソリンエンジンから3モーターのフル電動パワートレインへと切り替わったにもかかわらず、価格が前世代のCLA 45と同水準である点だ。

英国で一般公開されたメルセデスAMG CLA 45 AUTOCAR
メルセデスAMGは、従来のホットハッチの購入者にEVへの乗り換えを促すべく、先進的なトルクベクタリング技術や、内燃機関を彷彿とさせる「排気音」を採用している。
AMGモデルは、標準のCLAとは中身が大幅に異なる。英国のヤサ社が開発した3基のアキシャルフラックスモーターと、今後発売予定の『Cクラス・エレクトリック』に搭載される大容量の94kWhバッテリーを組み合わせ、航続距離を損なうことなくダウンフォースを向上させる大胆なデザインが施されている。
スーパーカーを凌ぐ加速性能
リアアクスルに2基、フロントに1基のモーターを配置した四輪駆動で、その合計出力は680psに達する。
バッテリーの特性によって電力が制限されるため、リアのモーターだけでも最大出力を発揮できる。これにより、ドリフトモードも可能となる。

英国で一般公開されたメルセデスAMG CLA 45 AUTOCAR
フロントモーターが作動するのは、サーキットや悪路での走行など、トラクションが必要な場合のみだ。
この余裕のある出力により、車重2.3トンのセダンの0-100km/h加速は3.0秒、シューティングブレークは3.2秒となっている。『SLS AMGブラックシリーズ』(3.6秒)をはじめとするAMGの多くの上位モデルよりも速く、F1エンジンを搭載する『AMGワン』(2.9秒)にほぼ匹敵するタイムだ。
CLA 45の最高速度は250km/hで、オプションのAMGダイナミック・プラス・パックを装着した場合は270km/hに達する。
エンジンの音や振動を再現
エンジンとトランスミッションの挙動を再現する「AMGFORCE」システムを有効にすると、加速はわずかに鈍化する。このシステムは、前世代の45モデルに搭載されていた「M139」ターボチャージャー付き直列4気筒エンジン(世界最強の量産4気筒エンジン)の音とパワーデリバリーを再現し、8速の疑似トランスミッションを介して駆動する。
フロントシートには振動モーターが搭載されており、乗員の背中でガソリンエンジンの響きを再現する。その音は車内と車外の両方で聞こえ、オーバーラン時には「バチバチ」という音も発生する。静音モードと大音量モードがあり、メルセデスAMGによれば、後者の音響効果はアフターマーケットのエグゾーストシステムに匹敵するという。

英国で一般公開されたメルセデスAMG CLA 45 AUTOCAR
AMGFORCEは「S+」ドライブモードを選択すると作動するが、サーキット走行に特化した「レース」モードでは、絶対的なスピードを引き出すために無効化される。
さらに、パフォーマンスが最も必要とされる箇所に応じて出力を調整する予測型バッテリー管理システムも導入された。サーキット走行でフルパワーを出し続けるとバッテリー温度が上昇し、出力を制限せざるを得なくなる。そのため、コーナーでは出力を抑えることで発熱を低減し、ノルドシュライフェのドッティンガーホーエのようなロングストレート区間では最大出力を発揮できるようにしている。
スポーティな内外装仕上げ
制動は主に電気モーターによって行われ、最大300kWの回生能力を誇る。油圧ブレーキも標準モデルよりアップグレードされており、フロントには390mmのベンチレーテッドディスクと6ピストンキャリパー、リアには350mmのベンチレーテッドディスクとシングルピストンキャリパーが備わる。
また、トレッド幅を標準モデルより24mm広げ、アダプティブダンパーとアクティブリアスポイラーによりダイナミクスを強化している。

メルセデスAMG CLA 45 メルセデスAMG
リアスポイラーとアグレッシブなスタンスにより、標準のCLAと異なるアグレッシブな印象を与える。その他、スタイリングの面では、オプションでフロントライトバーを新しいエアダクトに交換することができる。標準装備は19インチのアルミホイールだが、20インチも選択可能であり、リアエンドには大型ディフューザーが装着されている。
「エコ」、「コンフォート」、「スポーツ」の各ドライブモードでは、空気抵抗を低減し航続距離を確保するため、145km/hまでスポイラーは格納された状態となるが、「S+」および「レース」モードでは常に展開された状態になる。スポイラーの位置は、ステアリングホイールのコントロールを使って手動でも変更できる。
バッテリー管理システムも新開発
メルセデスAMGによると、CLA 45 4マティック+サルーン(セダン)は1回の充電で670km、シューティングブレークは640kmの航続距離を実現するという。大容量バッテリーの採用に加え、必要のない時にフロントモーターを切り離すシステムによりエネルギーロスを抑えている。
ヒートポンプも標準装備されている。カーナビ使用時、予定の充電地点に到着する前にバッテリーが自動的に予熱または予冷され、充電速度が最大化される。これにより330kWの充電が可能となり、10~80%の充電を22分で完了できる。メルセデスAMGによれば、10分で270km分を充電できるという。

メルセデスAMG CLA 45シューティングブレイク メルセデスAMG
インテリアでは、厚みのあるボルスターを備えたバケットシート、センターコンソールとシートベルトの新しい仕上げ、ドライブモードダイヤルを備えたAMG専用ステアリングホイールなど、スポーティなデザインが採用されている。特に注目すべきは、後部座席のベンチシートが2座の独立シートに置き換えられ、4人乗りとなった点だ。
CLA 45の英国での納車は来年から始まる予定だ。最も近い競合車種は、価格が6万5800ポンド(約1425万円)からのヒョンデ・アイオニック6 Nとなるだろう。

