毎年9月になると株式市場が下がりやすいと語られるが、その理由を漠然としか把握していない人は多いのではないだろうか。今年は中間選挙も控えており、例年以上に値動きの荒さへの警戒が必要な局面だとされている。相場の先行きを考えるうえで、季節ごとの傾向を知っておく意味は小さくない。
 
実業家のマイキー佐野氏は、S&P500の月別リターンを長期データで検証すると、9月だけが際立って低い水準にとどまる傾向があると指摘する。夏の休暇を終えた機関投資家が一斉に持ち高を調整し、税制対応の売買が重なることで、市場に独特の重さが生まれるという。恐怖指数として知られる指標が上昇しやすく、投資家心理が総じて警戒モードへ傾く点も見逃せないと佐野氏は語る。
 
実は下落しやすい月は9月だけではなく、決算発表の時期と重なる月や、夏場に向けてリスク資産を圧縮する動きが強まりやすい月にも共通の弱さが見られるという。それぞれの背景には、企業業績の修正や資金の季節的な偏りといった、市場構造そのものに根ざした要因があると佐野氏は解説する。単なる偶然の変動ではなく、毎年繰り返される仕組みだという捉え方が印象的だ。
 
加えて、株価収益率が割高な水準にある一方で長期金利が高止まりする局面では、相対的に魅力を増した債券へ資金が流れやすくなる構造も存在する。会計年度の区切りと重なる時期特有の予算対立が、政治的な先行き不透明感を強める要因になっているとも説明が続く。物価動向を示す指標や長期金利の推移を注意深く追うことが、相場の底を見極める手がかりになるという視点も示された。
 
今年は中間選挙という要素も絡み、過去の統計と現状の各種指標がどこまで重なっているのかが焦点になっている。政権を担う勢力がどの程度の議席を維持できるかによって、政治的な緊張感の高まり方も変わってくるという。与野党の勢力構図が選挙を経てどう変化するかによって、株式相場の反応は直感とは異なる展開になり得るという見立ても示されており、今後の資産配分を考える人にとって、季節性と政治サイクルの両面を踏まえた判断の大きなヒントになる。

チャンネル情報

マイキー佐野です 経済・金融・投資・経営・最新の研究やニュースなど 様々なテーマについて、ズバズバ切り込んで話していきます~ 2021年より最新の学術理論、経営学、経済学、社会学を紹介するYouTube「マイキーの非道徳な社会学」を開始 現在はアカデミズム関係者・経営者・投資家・学生が参加するビジネススクールも運営