Space BD、人工衛星の輸送用コンテナのレンタルサービスを開始 航空危険物輸送に対応
Space BDは2026年8月31日、人工衛星の海外輸送に使用する航空危険物輸送対応コンテナのレンタルサービスを開始したと発表しました。2025年6月から提供している「人工衛星の輸送ワンストップサービス」を拡充するもので、輸出手続きや政府当局への承認申請とあわせて、海外の射場までの輸送を一元的に支援します。
日本国内にある衛星を国外の射場から打ち上げる場合、衛星を日本から輸出する必要があります。このとき課題となるのが、危険物輸送に対応したコンテナの手配です。同社によると、コンテナの調達費用や保管・管理が衛星事業者の負担となっています。必要な期間だけ利用できるレンタルサービスとして提供することで、高額な初期投資や管理の手間を抑え、より柔軟な打ち上げ準備につなげるとしています。

リチウムイオン電池は「航空危険物」
人工衛星の航空輸送にあたって課題となるのが、衛星に組み込まれたリチウムイオン組電池です。リチウムイオン電池は、国際航空運送協会(IATA)の危険物規則書(DGR)において航空危険物に分類されています。
Space BDによると、国連勧告「試験及び判定基準マニュアル」第III部38.3節に基づくテストレポートを取得していない場合、輸送のたびに政府当局の特例承認が必要となり、輸送容器にも厳格な条件が求められます。
同社が提供するコンテナは、輸送容器に求められる条件を満たしており、このコンテナを使用した特例承認の取得実績があります。また、航空危険物を搭載した輸送での運用実績も有していることから、申請から輸送までの手続きを円滑に進めるための支援が可能だとしています。
コンテナの調達からメンテナンス、保管・管理までのプロセスを同社が一括して引き受けるため、利用者は高額な初期投資や調達・管理にかかる負担を抑えながら、必要な期間に応じてコンテナを利用できます。
工場出荷から海外射場到着までを一括で
Space BDは、人工衛星の海外輸出に係る包括輸出許可を取得しており、外国為替及び外国貿易法(外為法)に準拠した輸出手続きと、航空危険物輸送に係る政府承認手続きを一括して支援できます。包括輸出許可の範囲内であれば同社が輸出者として手続きを実施できるほか、今回のコンテナレンタルが加わったことで、人工衛星の工場出荷から海外射場への到着まで、輸送に関する一連のプロセスをワンストップで支援します。
Space BDは2017年創業の「宇宙商社®」で、宇宙への輸送手段の提供や、ISS(国際宇宙ステーション)をはじめとする宇宙空間の利活用支援などを手がけています。2026年6月時点で、衛星取り扱い数は100件超、宇宙実験サンプルの取り扱い数は670件超、宇宙空間での実証実験は40件超としています。
文・編集/sorae編集部
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