「夢にも思わなかった」途方に暮れる住民 それでも前へ 孤立集落にはドローンで物資 富山県氷見市
今月27日未明からの大雨で大きな被害を受けた氷見市では週末も断続的に雨が降り、一部地域で浸水したままの状態が続きました。こうした中、氷見市や高岡市では復旧作業や支援物資の運搬などが行われました。おとといからきのうにかけての動きをドキュメントでお伝えします。
断続的に雨が降ったおととい。
市村記者
「氷見市万尾では深さ20センチくらいでしょうか、今もなお冠水している場所があります」
住宅では片付け作業が行われていました。
片づけ作業をする住民
「畳をめくったら(水が)ここまでビューっと流れてきて。ここらじゅうみんな跡ながやけど」
大雨により床上浸水し、2日経ってようやく水が引いてきたため片付けを始めたといいます。風呂場は泥水が逆流し、浴槽の底には泥が残っていました。
住民の男性
「50年近くどうもなかったのにね。こんなことになるとは夢にも思わんかった。つらいです」
氷見市加納の商業施設は、浸水の影響でおととい、多くの店舗が臨時休業しました。施設では泥水をふきとるなど、営業再開に向けた作業が進められていました。
プラファショッピングセンター 丸山志郎店長
「ここは大体10センチほどの浸水で、湖状態でした」
きょう、一部のテナントを除いて、ほとんどの店で営業を再開しました。
いっぽう、交通機関への影響は続いています。高岡市と氷見市を結ぶJR氷見線は大雨の影響で全線で運転を見合わせています。高岡市の雨晴駅近くでは、線路に流れ込んだ土砂を作業員が重機や手作業で取り除いていました。JR西日本によりますと、来月6日始発からの運転再開を目指して復旧作業を進めているということです。
そしてきのう。氷見市十二町。
住民の男性(飲食店経営)
「冷蔵庫とかこんなもんみんな、裏返ってしまって、ここらへん」
「これもう入れない状態ですね」「うん、いま順番に前からやってかんなん」
足の踏み場もないほど、家具や備品が散乱しています。こちらの男性が営む飲食店では、近くを流れる万尾川が氾濫し店舗が浸水しました。この日の朝、ようやく水が引き片付け作業を始めたばかりです。
住民の男性(飲食店経営)
「ここの泥ついとるところと、このついとらんところの境に、ここまで来たいうことやね」
店内は1メートルほどの高さまで浸水し、水の浮力で大型の冷蔵庫も倒れました。
住民の男性(飲食店経営)
「そりゃあもうこれどうしようかいう感じ。まあ地道に片付けてかにゃいかんなと思って」
こちらは氷見市北大町にある医院です。近くの上庄川が氾濫し、院内に泥水が流れ込みました。すでに泥水はかき出されたものの、床の配線が浸水したためパソコンなどの電子機器が使えない状態だといいます。
加藤医院 加藤裕明院長
「前のカルテ見れんだら本当に何も動かれんからね」
「患者さんがどういう病気で困っとられるか」「どういう薬飲んどるかとか、どんな検査の異常あったとかね」
ほかにもレントゲン機器が壊れるなどしましたが、それでも「患者のため」ときょうから可能な範囲で診療を再開しました。
加藤医院 加藤裕明院長
「ここにね、来てくれとる人に対してね俺らも感謝しとるしね、まあ信頼して来てくれとるからね。それに応えんなんと思っとるから」
きのうは空からの支援活動も行われました。
真岩記者
「いま生活物資を積んだドローンが孤立集落に向かって飛び立ちました」
氷見市では山間部を中心に土砂崩れや道路の陥没が相次ぎ、多くの道路が通行止めとなり、孤立状態が続く集落があります。このため市は地区からの要請に応じ生活物資の輸送を続けていて、このうち車での往来ができない床鍋地区にはドローンを使って、孤立している16世帯22人分の食料やトイレットペーパーなどを届けました。物資を受け取った住民は…。
床鍋集落の住民
「こんな物資いただき本当にありがたく思っている次第であります」
「車で運転してどこへも行けないですね」「なんのせ自由がきかないもので、やっぱなんか通常の生活に戻りたいと思っています」
市は物資の補給を行いながら、道路の復旧など孤立状態の解消を急ぐことにしています。

