脳科学者の茂木健一郎氏が自身のYouTubeチャンネルで「素直さは、一つの才能である。」を公開した。動画では、IQなどの知的能力だけでなく、物事に感動し心を動かされる「素直さ」がいかに人間の成長に不可欠であるかを、独自の視点で語っている。

動画の冒頭で茂木氏は、何かに触れて肯定的な反応を示す姿勢を「一つの才能だと思っている」と定義した。IQなどの情報処理能力の高さだけで人生が決まるわけではなく、やり抜く力(グリット)やビッグファイブといった性格特性が重要視されていることに触れ、「素直さも定量的に測れる指標として研究の対象になるべきだ」と語る。

一方で、世の中には「こじらせている人」が多いと指摘する。自らの見解を無理に押し通そうとしたり、素直に感動できず理屈をこねたりする人々について、周囲も本人も「賢く見えると勘違いしている」と警鐘を鳴らした。また、素直な人はミュージカルや小説に触れて感動すれば「自分もやってみたい」とすぐに行動に移し、それが脳の学習や成長につながると述べる。反対に、物事を複雑に捉えて批判ばかりする人は「そこから先に進まない」と、成長の機会を自ら手放している現状を客観的に分析した。

さらに、難解とされるジェイムズ・ジョイスの小説を引き合いに出し、実は「ものすごく素直なある方向性に行っている」と独自の解釈を交えつつ、素直さの本質を紐解いていく。

動画の終盤では、子供が大きく成長するのは「素直だから」だと語り、大人になるにつれて素直さを失ってしまった人々へ向けてメッセージを送った。「子供の時の素直さを取り戻してほしい」と力強く呼びかけ、それが「究極のアンチエイジングかもしれない」という言葉で締めくくっている。

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