パネルを手に福岡県議会の改革を訴える日本維新の会の吉村代表(29日午後、福岡市中央区で)=長野浩一撮影

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 日本維新の会の吉村代表(大阪府知事)は29日、福岡市で記者会見を開き、来年春の福岡県議選(定数87)に20人の擁立を目指す意向を表明した。

 金銭授受疑惑で揺れる福岡県議会に照準を定め、看板政策「身を切る改革」をアピールしたい考えだ。ただ、維新は「全国政党化」には苦戦しており、思惑通りに進むかは見通せていない。

 「県議会をガラガラポンと大きく変えて刷新する」

 吉村氏は記者会見でこう強調し、来年春の統一地方選で行われる予定の県議選で、「議員定数と報酬の3割削減」「海外視察の禁止」を公約に掲げると打ち出した。統一選の「重点選挙区」と位置付け、候補者の公募を強化する方針も明らかにした。

 維新が攻勢を強めるのは、県議会を巡り、金銭授受疑惑などから自民党県議2人が議員辞職したほか、海外視察の不透明な実態が問題視されているためだ。

 維新は行財政改革を進めた橋下徹・大阪府知事(当時)が2010年に設立した地域政党・大阪維新の会が母体だ。候補者を公募して臨んだ11年統一選では府議選で過半数を獲得。府議会の議員定数や報酬削減を図る「身を切る改革」に取り組み、支持を拡大した。

 当時を知る維新衆院議員は「今の福岡は党勢拡大を図るチャンス」と指摘し、自民の福岡県議は「国政の連立相手とはいえ、地方ではライバル。非常に厳しい戦いになる」と警戒する。

 23年統一選で、維新は所属議員・首長が選挙前の約450人から770人超に伸長した一方、拠点の関西以外では十分な足場を築けていない。昨秋連立入りしたものの、政党支持率は低迷が続き、8月21〜23日に読売新聞社が実施した全国世論調査では2%だった。

 県議会(26日時点)の会派勢力は自民党38人、公明党10人などに対し、維新は1人だ。国政野党は県議会の一連の問題への批判を強めており、国民民主党は10人以上、参政党は約30人を県議選に擁立する計画もある。維新の別の衆院議員は「他党と差別化を図るのは難しく、地盤がない地域で候補者を見つけるのは大変だ。大阪・関西に集中した方がいい」と語った。